（80代女性）

津波で主人を亡くしたとおっしゃった女性が気になり再訪した。

そこで最近の変化を教えてくださった。

遺影を見ていると「いつまでぐずぐず言っているんだ」と怒られている感じがする。

今までは、自分から「どうして死んでしまったの、どうして一緒に逃げなかったの」と一方的に話しかけていた。

しかしこの頃は、向こうから話しかけてくるような気がして、とても不思議な感じがするという。

「写真は変わらないのにね」

時折見せてくださる笑顔は、以前お会いした時より輝いて見えた。

（金澤豊）

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