(70代、女性)
「今は、畑仕事が生き甲斐だ。」
作業に夢中になっている間だけは、辛い現状を忘れることができるからと女性はおっしゃった。
「どういったことがお辛いですか?」と尋ねると、ご主人を亡くしたことが辛くて、部屋にいるといつも思い返してしまうそうだ。
畑仕事をしていると、どこからともなく、猫たちが集まってきて、すり寄ってくる。
首輪をしていることから、きっと、震災前は誰かに飼われていたのだろう。
猫の世話をするためにも畑仕事に精を出さなければいけない。
「生き残り同士、仲良くやってるよ」と何ともいえない、寂しそうな笑顔で仰った。
(金澤豊)
——————————————–—–—–—–––
詳しい活動を描いた書籍はこちら
——————————————–—–—–—–––