（50代、女性）

小規模の仮設住宅は、空いた住居を集会所として利用している。

訪問先で偶然、集会所を管理している女性と出会った。

自治会長から指名されて、役を担っているという。

ご自身は津波でご主人を亡くされたとおっしゃった。

「周りの人々の状況も大変で、自分のことをいっていられない。」

「自分は多くの人に助けれているので頑張れるんだ」と。

矢継ぎ早におっしゃった後に、一呼吸おいて、どうにもならない悩みを打ち明けられた。

「でも、どうしても時間が経つと寂しくなってくるね。」

その言葉は、時間が経てば経つほど、なんとなく復興していくようなイメージをもっていた私たちに重く響いた。

（金澤豊）

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