医療・介護を通して、誰かの人生を変えています。|NPO法人Life is Beautiful<前編>
「なんかしよか」気の合う人々が立ち上げたNPO法人
副理事長の小林 篤史(こばやし・あつし)さん(写真左)と、理事長の山下 和典(やました・かずのり)さん(写真右)
ーーこの”Life is Beautiful”はどういった経緯で立ち上げられたのですか?
山下 和典さん(以下:山下):もともと京都市の西大路駅近くにある飲食店で、医療介護系の多職種が集う会があって、そこに参加したのがきっかけですね。
ーー具体的にはどのような職種の方が来られていたのですか?
小林 篤史さん(以下:小林):メディカルスタッフ、介護士、ケアマネージャーなどが主です。
全国各地から、月に一度くらいのペースで集まっていました。あまりにも規模が大きくなりすぎたのか、残念ながら解散してしまいましたが……。
山下:本当に魅力的な集まりだったので、学会や研修で知り合った人に「ちょっと来てみない?」と誘ったこともありましたね(笑)。
ーーその集まりでは、どういった事を大切にされていたのですか?
山下:集まりの中で意識されていたのは「顔と肚(はら)の見える関係」でしょうか。特に京都市下京区の地域医療では「横のつながり」の形成を模索していました。顔と肚……つまり相手のことが分かっていればコミュニケーションを取りやすいですよね。その結果、患者や利用者に対して提供できる地域医療の質は変わって来ると思うんです。
ーーつまり、地域医療では横のつながりというか、信頼できる人とすぐに連携できることが大事ということでしょうか?
小林:そうですね。地域医療はいろんな組織・業種の人と協力して行うので、病院よりも連携が複雑なんですよね。となると、互いに信頼できる関係でないとうまくいかないんです。
ーー確かに、命に関わる行為は信頼できる人にお願いしたほうが安心ですよね。Life is Beautifulの立ち上げは、こういったスムーズな地域医療の連携が関係しているのでしょうか?
山下:そうですね。飲食店での集まりに気の合う人が何人かいて、「なんかしよか」と。最初はとにかく面白いことをしようとしていたので、具体的な目標はありませんでした。
しかし、メンバー同士が繋がっていく中で、ふとメンバーの一人ひとりが業界のエキスパートだということに気がついたんですよね。
例えば、副理事長の小林さんであれば緩和医療を専門にされています。他にも訪問歯科など、それぞれ専門の分野を持っています。そうしたエキスパートが集まってNPO法人を立ち上げれば、新しいアクションや新しい何かを起こせるのではないかと思いました。それがLife is Beautifulを立ち上げたきっかけです。