ゴールは「必要とされなくなること」?|NPO法人Life is Beautiful<後編>

もっと世の中に知られてほしい、介護や医療のこと

 

そもそもチャンネルの様子(YouTubeより)

 
ーー2つ目の「そもそもチャンネル」とはどういったものですか?
 
小林:「そもそもチャンネル」とは、研修事業の講演で取り扱った話を地域の方へ発信するYouTubeチャンネルです。医療介護職が学んでいることを地域の方にも伝えたいと思い、スピード感があり、かつメッセージを具体的に伝えられる動画媒体を用いて発信しています。
 
ーー具体的にはどういった動画を配信されていますか?
 
小林:「そもそも栄養って何?」、「そもそもリハビリって何?」、「そもそもなんで在宅医療っていう仕組みがあるの?」といった、医療や介護の業界の中では当たり前のことでも、地域ではまだまだ知られていないことがたくさんあります。それらをテーマにゲストと対談した様子を4〜5分の動画に編集し、配信しています。
 
ーー「そもそもチャンネル」の中で特におすすめのテーマは何ですか?
 
山下:「そもそも認知症って何?」、「そもそも健康って何?」、「そもそもなんで高齢者は痩せているの?」(栄養の話)の3つでしょうか。
特に「そもそも健康って何?」は、わかりやすい話ですし、我々が伝えたいことも詰まっているので、多くの方に視聴して頂きたい動画ですね。
 
そもそもチャンネルはこちら
 

ゆっくりゆっくり。ぽれぽれカフェ

  

(写真提供:Life isBeautiful)

 
――3つ目の「ぽれぽれcafe」とはどういったものでしょうか?
 
山下:「ぽれぽれcafe」は、病気や障がいを持って生まれてきた子どもたちを対象に、居場所と食事を提供する活動です。
病気や障がいを持って生まれてきた子どもたちは、人よりちょっと不自由で、成長がゆっくりかもしれません。それでも、みんな確実に成長していきます。そんな子どもたちや家族が気軽に出かけられる場所を提供したいと思い、「ぽれぽれcafé」を開催しました。医師のほか、栄養士や保育士が会場に集い、子どもたちが楽しめる場であると共に、保護者の方がケアについて相談できる場にもなっています。
 
――どういったきっかけで活動を始められたのですか?
 
山下:在宅療養をしている子どもたちに出会った頃、少し外出するのも大変なんだろうなぁと思っていたんです。もちろん、呼吸器やさまざまな医療機器を持って外出することは不可能ではありませんが、ものすごく大変なんです。そして、そんな子どもたちを受け入れられる場所が、まだまだ世間には少ないと思ったのがきっかけですね。
 
――病気があるから外出できないというのは寂しいですよね。
 
山下:そもそも、「疾病のない状態=健康」という概念を変える必要があると思っています。たとえ病気は治せなくても、医療がその人にとって最適な環境を提供することができれば、その人は「健康」になれますよね。一人ではどうにもならなかったことを多くの仲間で支え合うことで、高齢者だけでなく、子どもたちも含めてみんなが心豊かになれればと思っています。
 

(写真提供:Life isBeautiful)

 

Life is Beautifulが思う、医療や看護の課題とは

   

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掲載日: 2021.11.25

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