映像とクイズで学ぶ「みんなの防災」 ―新潟県中越地震編―

新潟県中越地震とは?

 

写真提供:新潟県

 
――「新潟県中越地震」とは、どんな地震だったのでしょうか?
 
黒田 真吾さん(以下:黒田):2004年10月23日(土)17時56分、新潟県中越地方の深さ13kmでM(マグニチュード)6.8の地震が発生。人々が暮らす町の足元の断層がずれ動いて発生した直下型地震です。
 
新潟県の川口町で震度7、小千谷市・山古志村・小国町で震度6強、ほか12の市町村で震度6弱が観測され、中越地方を中心に大きな被害をもたらしました。
また、同日直後の18時11分頃にM6.0の地震が発生し、小千谷市で震度6強。18時34分頃にM6.5の地震が発生し、十日町市、川口町、小国町で震度6強(最大余震)を観測するなど、発生直後から大きく激しい余震に見舞われています。
 
私は2010年から8年間、震災伝承施設「おぢや震災ミュージアムそなえ館」(*1)に通っていたため、インストラクターの方々や被災された方々のお話を伺う機会に恵まれていましたが、どなたも「とにかく、余震が怖かった」とおっしゃるのです。
 
実際、小千谷市では1時間以内に人が立っていることも困難な揺れに3回も襲われ、余震が決定的ダメージとなって倒れる家屋が身近にあったなど、住民の方々にとってそのインパクトはとんでもないものだったのだろうと思います。
 
――余震はこの震度6強の2回だけだったのでしょうか?
 
黒田:いえ。887回(*2)です。これは本震が発生した10月23日から同年12月28日までの約2か月の間に限って、です。1日平均13回以上の計算になります。
 
――887回!もはや、常に揺れているような感覚かもしれませんね。
ひとたび家が揺れると怖くて心臓がバクバクします。そのバクバクした状態が収まるまでに、次の揺れが来るような感じでしょうか……。

 
黒田:人が感じることのできる震度1以上の余震が887回、そのうち「ほとんどの人が驚く」とされる震度4以上は70回も起こっています。これは、阪神・淡路大震災が発生した後、約1年間で観測された震度1以上の余震が385回(うち、震度4以上は10回)(*3)という事実と比べても、とてもすごい数字ですね。
 
――「とにかく、余震が怖かった」と話される方々のお気持ちが少しだけ分かりました。となると、本震はどれだけ恐ろしかったことか……。
 
黒田:本震に相当する震度6強や震度7の揺れを体験したことはありますか?
 
――そこまで強い揺れを体験したことはないですね……。
 
黒田:なるほど。では、今のご自身が「這わないと動くことができない、飛ばされる可能性もある」と言われる、強烈な揺れに襲われたらどうなるか、具体的にイメージできますか?
 
――全くイメージが出来ません。
 

どのような被害があった?

   

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掲載日: 2021.10.23

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