真実を伝える経典の言葉

真実を伝える経典の言葉

 
釈尊のことば①ーー本願寺派総合研究所所長 丘山 願海
(『本願寺新報』 2015年(平成27年)4月1日(水)号より)
 
釈尊は、35歳のときに宗教的な目覚めを完成し、その後、80歳で涅槃(ねはん)に入られるまでの45年の長きにわたって教えを説き続けられました。出家修行者にはもちろん、当時としては珍しく在家の人びとにも教えを説いたのです。釈尊はひたすら口で説くのみ で、文字に記すことはありませんでしたが、釈尊の入滅の後に弟子たちに語りつがれていき、後の時代に文字に記された経典(きょうてん)となっていったのです。数え方にもよりますが、現在伝えられている経典は、なんと1000部以上にもなります。それらの経典は大別すると、歴史上の釈尊が説い たと伝えられる原始仏教の経典と、釈尊の入滅した 後の時代に修行者たちが三昧(さんまい)という瞑想(めいそう)のなかで直接に永遠の如来に会って聞いたとされる大乗仏教の経典との、二つの系統になります。
 
さて、釈尊のことばを記したものを「経典」あるいは「お経(きょう)」と言いますが、「経」というのはインドの言葉では「スートラ」とか「スッタ」と言い、 本来は花びらを糸で通して花環(はなわ)を作るときの糸を意味していました。美しい花びらのような釈尊の言葉を連ねたものが経典なのです。また、漢字の「経」というのは、本来は織物の縦糸(たていと)を意味しており、それが時代を超えた真実を伝えるものとしての経典を意味するようになったのです。 仏教の経典は「如是我聞(にょぜがもん)」、つまり「私はこのとおりに聞いています」で始まります。経典の言葉というのは絶対的なものですから、間違いなく伝えていくという姿勢がここからもわかります。そして経典に伝えられる釈尊あるいは如来の言葉を、疑いなく受けとめることが、信心を得ることになるのです。このシリーズでは、次回より、原始仏教の経典から、特に素朴でこころに響くようなものを選んで味わっていきたいと思います。
 
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掲載日: 2020.09.30