第1回「型破り僧侶と教育NPOで考えるイライラしない子育て」No.5

<<「子どもの理由。ガンバるとは」>>
シリーズ”○○と考える子育てがラクになる講座”   第1回「型破り僧侶と教育NPOで考えるイライラしない子育て」No.5


DSC089192017年4月9日(土)に京都市wings京都において、子どもの支援をされているNPO法人D.Liveと僧侶が子育てについて対談企画が開催されました。

この日は、NPO法人D.Liveの代表と浄土真宗本願寺派の僧侶が「型破り僧侶と教育NPOで考えるイライラしない子育て」テーマとして、各々の思いや考えを述べ、参加者が、それぞれの子育てのあり方を考えるような時間となりました。

そこには、子育てという視点から、人生を豊かに生きるヒントが散りばめられていました。

その対談の様子を数回にわたり、お伝えしていきたいと思います。今回は「子どもの理由。ガンバるとは。」です。


<目次>
① お坊さんと子育てを考える。「自分らしく」とは?
② 「生き抜くチカラ」子どもに本当に伝えたいこと。

③「自信の正体」子どもに本当に伝えたいこと。

④「教育、共育、響育」子どもと親とのあり方。

⑤「子どもの理由。ガンバるとは。」

 


DSC08915——司会者
道を外れた子どもに対して、こっちのレールに戻そうとかない感じですか?



——高橋さん
僕がそもそも外れていたからな……(笑)
いわゆるヤンキーでした。中学校に入学して一週間後には道を外していた。その経験から言うと、やんちゃしている時は、親が口先で何を言っても届かない。
中三の時にある事件を起こしました。ここでは言えませんけどね(笑)
それは学校同士を巻き込んでの大きな事件となった。
でも、その時の父親は、僕に対して全く怒らなかった。それどころか、「お前の正義感、気持ちはお父さんにも分かる」と言ってくれた。母親からは「教師をしているお父さんが、迷惑をかけた相手方の親や、顔見知りの教員に頭を下げている気持ちを想像してみたら」とだけ言われた。
それは響きましたね。初めて父親の前で土下座して謝りました。


こうやって振り返ってみて思う事は、田中さんがおっしゃるように、気持ちを共有していく事が大事だと思います。それだけだと思います。子どもも悪いことをやっているのは分かっている。道を外しているのにはやっぱり理由があるんです。友人のためとか、自分なりの正義だったり、寂しかったり、子どもの世界で一生懸命なんです。その気持ちを共有するということが大事だと思います。


今日は「人間・じんかん」とか、「関係」、「響育」そして共有ということを、自分の経験に基づいて色々と話をさせていただきました。最後に一言付け加えさせていただくと、人間関係など関わりには本当に嫌なことがいっぱいあるけれど、やっぱり僕は様々な人やものとの関わりの中でこそ、成長してこれたし、希望もそういう中でこそ育んでこれたと思います。だから、関わりというものを、どのように素晴らしいものにしていくのか、改めてまたみなさんと語り合える機会があればと願っています。今日は、そのことをお伝えしたかったです。ありがとうございました。



——参加者女性
感情のままに、頑張らない。と田中さんがお話しくださったのを思ってました。ただ、田中さんのお母さまの話を聞いていると、すごい頑張ったんだぁと思った。私も子育てをしている身なので、そんな時に看護師の勉強なんて本当に頑張ったのだなぁと思った。
そんな、頑張るお母様の背中見て育った田中さんが思う「頑張る」とは何ですか?



——田中さん
「ガンバる」って結局、その人の得手・不得手によると思うのです。僕はお風呂が苦手なんです。だからお風呂では本を読むようにしています。楽しみを作るために。ただ、その本を選ぶのが難しい。30分ほど裸で本棚の前にいることも多々あります。そして、なんとか本を見つけて、風呂に入る。もう、僕にしては、めちゃくちゃにガンバっている。すごくガンバっている。でも、誰もお風呂に入っても褒めてくれないんですよ。「当たり前じゃん」ってなる。
一方、僕は毎日1冊くらいのペースで本を読んでいます。それを話すと、「すごいねっ! めっちゃガンバってる!」となる。でもね、もう全然ガンバってないのです。読みたくて読んでいるのですよ。結局、無理してガンバるってのは、とてもしんどいし、続かないんですよ。そして、ガンバっていなくても、人からはガンバっているように見られる。母親は、子育ても終わって、自分のやりたいことをやっていたのです。だから、「私、ガンバっているよね?」と言ったことはありませんでした。きっと楽しかったんだと思いますよ。


手塚治虫さんが亡くなる間際、「原稿もってこい。俺はマンガが書きたいんだ!」と言ったらしいんですよ。それは、ガンバっているわけでなくて、子どもがテレビゲームをしたいのと同じように、もうガマンできないくらいそれがやりたくて仕方ないのですよね。


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2017.6/28 更新