まっすぐで素直なこころを感じる絵本

ぼくは歩いた


『ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ』
作:マーガレット・ワイズ・ブラウン
文:坪井郁美
絵:林 明子
出版社:ペンギン社



 おばあちゃんからの電話。ひとりでおばあちゃんのおうちまでいくことになった「ぼく」は、おばあちゃんに教えてもらったとおり、まっすぐまっすぐ、あるいていきます。

はじめてあるく道。はじめて見るもの。はじめて触れるもの。

「これは なんだろう」と、好奇心いっぱい。

「あれっ、どうしよう?」と、ちょっぴり不安。

「もしかしたら ここかな?」おばあちゃんのおうち、やっぱりまっすぐだった。

「ぼく」の素朴で純粋な気持ちが「ぼく」の目線と「ぼく」のことばで描かれています。

 まだ幼いようで実はたくましい、自己中心的なようでとってもやさしい、そんな子どもの姿がやわらかい絵と共にシンプルに描かれています。
 私たちの目の前にいる子どもたちも、きっと毎日がはじめての連続。大人より時間はかかるけれど、少しずついろんなことができるようになります。忙しい日々にどうしても大人の時間に合わせてしまいがちですが、たまには、じっと見守り待ってあげるのもいいかもしれません。


 大人になって忘れてしまっていた気持ちを思い出させてくれるような、心がほっこりするおはなしです。



(京都女子大学宗教教育部OG・僧侶  富永 慶)

 



2017.7/24 更新