Jissenjya Projectその2

Jissenjya Project(ジッセンジャー プロジェクト)
 
前回に引き続き、仏教の教えをベースとした戦隊もののヒーローショー、「ジッセンジャー」の活動を紹介させていただきます。ジッセンジャーのメンバーは現役学生僧侶を中心に構成されています。学生僧侶が語る、ジッセンジャーに込められた想いや日常生活を生きる中でのヒントとなるような言葉を沢山聞かせていただきました。お寺内外で活躍するジッセンジャーに今後、大注目です。
 
 
【第2回】
 
自己を問う。自分のことを見つめ直すことで、相手のことも考えられる様になってくる。自分と相手とのつながりを確認することが出来るんじゃないでしょうか。
 
ジッセンジャーその4
−−−ジッセンジャーが、社会で果たしたい役割ってなにかありますか?
 
武藤:これは後々、聞いた話なんですけど、島根県の保育所でやらせてもらった時、公演終了後に子どもたちが一生懸命ジッセンジャーの話を家でしていたそうなんです。保護者さんからすると、今まで自分の子供が保育所での話を積極的に家で話すことはほとんどなかったみたいです。
それなのに、ジッセンジャーの公演が終わった後から、「今日保育所でこういうことがあった!」って話してくれる様になったそうなんです。
 
そして、その中で阿弥陀さまという言葉が出てきたそうです。その保育所では、いまだにジッセンジャーの話で盛り上がることもあるそうなんです。出来すぎた話ですけど、実際にそういうことが起こっているのは嬉しい変化です。
 
−−−保育所ではジッセンジャーのどのようなことが話されているんですか?
 
武藤:子どもたちや先生がキャラクターのことを話したりしてくれているようです。内容自体を全部覚えている訳ではないと思いますけど、仏さまだったり、伝えたいメッセージのきっかけとして、何か残せていけたものはあるんじゃないかと思っています。
 
−−−伝えたいメッセージというのは?
 
武藤:善と悪についてです。結局、善と悪って自分の思い込みなんじゃないの?っていうことです。その見方自体や私たちの在り方を、もう一度を問い直していこうっていう感じです。
 
−−−もう少し具体的に教えてください。
 
武藤:ジッセンジャーをやることによって、良い子に育つとか、そういうことじゃないと思うんですよね。ジッセンジャーはあくまできっかけにすぎません。ただ、「こういう考え方も出来るんじゃないの?」ということの、一つ投げかけを提供したいんです。
 
みんなが「当たり前、当たり前って思ってることって、実は当たり前じゃないかもしれないよ?」というようなことを投げかけたいんです。
 
−−−善とか悪とかも含め、当たり前と思っていることが、実は当たり前じゃないかもしれないというメッセージがあるとお伺いしました。他にはどんなメッセージが込められていたりするんですか?
 
武藤:例えば、「価値観」の決めつけの話です。テレビでは色々な事件が毎日毎日報道されますけど、そこに悪いことがあったという報道があっても、自分とは関係のない、異質なものとして見ているように思うんですよ。だけど、僕らの人生って、決してそれも人ごとじゃなくて、いつ、自分がそのことの当事者になるかもしれない生き方をしているはずなんですよ。
 

ジッセンジャーのメンバーの左:武藤さん、右:黒瀬さん
 
黒瀬:今の社会って、悪いことをした人をみんなで叩く、っていうような風潮があると思うんですよね。特にネットとか顕著に。それって、自分にとって異質なものを見ていて、自分は絶対こんなことするはずない!っていう思いがあるからこそ、自分のことは棚に上げて悪いことをした人だけを叩くような風潮があるように思います。その感覚を一度、一人ひとりが問い直してほしいんです。
 
仏教の法話もそうなんですけど、自分の当たり前をどれだけ壊せるかが、勝負だと思うんです。「自己を問う」っていうのは仏教特有だと思います。それって学校では、教えてくれないことなのかなぁって思っています。
 
−−−「自己を問う」ことによって、どんな変化がおきるんですか?
 
武藤:自分のことを見つめ直すことで、相手のことも考えられる様になってくると思います。自分と相手とのつながりを確認することが出来るんじゃないでしょうか。例えば、以前家の近くでご飯食べてたときに救急車と消防車が集まってきて。この近くで火事がおこったと。家の近くだったんで、「うちじゃないかな」とどんどん不安になってきて。
 
でも、消防車を追いかけたら、自分の家じゃなかった。そのときに「ああ、よかった」って安心したんです。だけどそれって、火事にあって大変な人がいるのに、喜んでしまっている自分がいる。こういうことが「自己を問う」っていうことにつながるんじゃないかなって思ってます。僕にとってその視点は、仏教が教えてくれたことだったんです。
 
今までは、「あぁ、よかった」っていうところで終わっていたことが当たり前だったところから、「本当にそれでいいの?」と、自己を問うことにつながっていきました。
 
黒瀬:自分を問うことによって、相手のことも考えられるようになるっていう感じですかね。
 
武藤:自己を問うっていうことは今回のジッセンジャーの特徴です。ジッセンジャーもそのうちに有名になってネットとかで叩かれたら良いねって、メンバーと話しています。そうしたら、色々な見え方が分かる。
 
自分たちは、良いものと思って作っているけど、本質を叩いてくれる人が出てきたら、それは自分たちじゃ想像できなかった価値観に触れることができる。批判をただ意見として受け入れる訳ではないですけど、そういった見方や考え方があることは受け止めなきゃいけないこと。少なくとも、そういう気持ちを持っている人がいるっていうことは事実。ジッセンジャー叩きレスがのびるみたいな。それは一つのステイタスだなと思ってます。
 
−−−ジッセンジャーは強いですね。(笑)
 
黒瀬:やっぱり、依りどころがありますからね。仏教、浄土真宗っていう依りどころがあって、いつでもそこに立ち返れる教えがあるのは強いです。
 
武藤:ただ一方で、仏教や阿弥陀さまが確かなものっていうのはこちらの主張にしか過ぎません。じゃあ、他の物は不確かだから必要ない、なんて言うつもりは毛頭ないです。その人には、その人の大切な物があるし、かけがえのないものですから。
 
−−−そのように広く考えられる在り方も、仏教から学ばれたのかもしれないなぁとお話を聞かせていただいて思いました。
 
ジッセンジャーにご興味のある方、活動の見学や出演依頼については下記までご連絡ください。
 
代表:西脇大成
 
jissenjya@gmail.com
 
 
Facebookページ https://www.facebook.com/JissenjyaProject?fref=ts
 
 
2015.7月更新
掲載日: 2015.07.13