「カリー寺」を全国に!?レトルトカリー寺、12月8日に開催!

 
レトルトカリー寺ロゴ
 
2019年7月、4回目のカリー寺が尼崎市の西正寺さんにて開催されました。のべ700人を超す参加者を集めた大人気のイベントです。そして、この企画が新たな展開を見せようとしています。
 
《カリー寺の様子についてはこちらの記事をご覧ください》
 

カリー寺前編

 

カリー寺後編
 
レトルトカリー寺とその企画背景
 
レトルトカリー商品画像
 
カリー寺の企画の広がりに伴って開発されたレトルトカレー「カリー寺@尼崎」。湯煎をするだけで準備ができるレトルトカレーを用いて、「おさとりの日」(成道会)である12月8日に全国の寺院で同時多発的に開催しようとするのがこの「レトルトカリー寺」というイベントです。
 
ちなみに、メインの開催日は12月8日ですが、レトルトカリー寺開催期間としては12月1日〜12月14日までとなっています。12月8日に開催が難しいという場合は、上記2週間のあいだに開催できるそうです!
 
レトルトカリー寺は、どのような経緯で企画されたのでしょうか?
次回で5回目の実施を迎えるカリー寺、回を重ねるごとにイベントの規模はどんどん拡大しています。当初はコミュニティーデザイナーの藤本さんと西正寺住職の中平さんが主体となって企画をしていましたが、4回目の企画からは門徒さんを含む地域の方や関心のある方も関わり、実行委員会形式で運営がなされています。
そうした中で、カリー寺で取り扱うコンテンツも、単にカレーを食べるだけではなく、地元の商店街や地域との連携、近隣集会場でのワークショップやサブイベントの提供、加えてタイや韓国の方がイベントスタッフとして参加するなど、より多様な文化を擁するイベントとなりました。
 
そして、会場である西正寺さんではこのイベントを通じて、障がいのある方の書道イベントや「ビブリオバトル」と呼ばれる本の紹介イベントなど、新たな企画や取り組みが生まれております。
 
そして、企画や取り組みが持ち込まれるようになった結果、お寺が日常的に使われるようになり、門徒さんとそれ以外の方の交流が盛んに。この盛況ぶりを見て、他の寺院の方々より、お寺を地域に開いていきたいという声や、地域の方と交流できる機会を増やしたいという声を聞くようになったそうです。
しかし、各寺院におけるイベント企画運営のノウハウ不足や、マンパワー不足といった課題も浮き彫りになりました。こうした背景から、お米を炊き、レトルトカレーを湯煎するという、より手軽な方法でイベントを開催できる企画を考えたとのことです。
 
カリー寺の様子
 
レトルトカリー寺の開催目的は?
 
カリー寺の様子2
 
では、レトルトカリー寺を全国の寺院で開催する目的は何でしょうか?企画者の唐溪 悦子(からたに えつこ)さん(27)にお尋ねしました。レトルトカリー寺の開催にあたっては、以下の4つの目的があるといいます。
 
①全国のお寺のネットワークをつくる
実はコンビニの数より多いお寺。たくさんあるお寺も近年廃寺するお寺が急増しています。共通の悩みを抱えているお寺同士のネットワークを作ることでお困りごとに対して様々な視点から解決策を提案してもらえるような関係づくりができるきっかけとなればいいなと思っています。
 
②門徒(檀家)・関係者の方以外のお寺の来訪を増やす
「お寺離れ」という言葉が使われているように、ある一定の方しか地域のお寺に行くことがないのではないでしょうか?「あの作法どういう意味?」や「お寺に行ってみたいけどなんだか怒られそう…。」ということをよく聞きます。お寺に興味がある人にも気軽に来てもらうことで普段気づくことができなかったことの発見に繋がります。また、門徒(檀家)さんとの交流を通して新しい取り組みが生まれたり、地域連携に繋がればと思います。
 
③「防災意識」を啓発する
近年の災害に備え「ローリングストック」という日常生活で消費しながら備蓄するという方法を提案しています。年に1回「レトルトカリー寺」を開催予定とし運営していますが、残ったレトルトカレーは災害に備え備蓄し、なにもなければ次回開催時みんなで食べるという消費と購入を繰り返すことで備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも活用できればと思っています。開催寺が多くなれば備蓄機能を兼ね備えるお寺が増え、イベントをきっかけにいざという時の場所という認識を持ってもらえるのではと思っています。
 
④地域福祉の拠点としてのお寺の可能性を見出す
継続的にお寺で開催することで、お寺へ行くことのハードルがグッと下がります。お寺には多くの人を受け入れることのできる空間的キャパシティと、多様な人を受け入れることのできる精神的キャパシティがあります。
「カリー寺」が生まれた西正寺では現在、様々な方がが定期的にお寺に遊びに来たり、社会福祉協議会の方が居場所のない方と一緒にお寺に来たり、コミュニティナース(病院やクリニックではなく地域にいる看護師・保健師)の取り組みの拠点になっていたりとさまざまな形で福祉的利用が広がっています。
 
単に、楽な手段を用いて多くのイベントを行うのではなく、むしろその手軽さを活用してお寺同士のネットワーク作りやお寺への来訪者増加を考えるというところに大きな意義があります。
 
 
企画概要
 
【名 称】レトルトカリー寺2019
【日 程】2019年12月8日(日)時間は各開催地で調整(規模によってですが1.5時間〜6時間程度が妥当)
【場 所】全国各地のお寺
【概 要】お寺でレトルトカレーを食べることは共通として、各寺院の特色がでる企画(パフォーマンス、ワークショップ、音楽ライブなど)で開催。
※開催寺の詳細は11月以降にFacebookで随時更新していきます!
【参加者】数十名〜500名程度(各お寺でキャパシティは異なる)
【合言葉】「友達の家のカレーパーティーに行くような感じで」
 
企画の詳細やお問い合わせにつきましては「レトルトカリー寺」公式facebookをご覧ください。
 
 
企画者
 

 

唐溪 悦子(からたに えつこ) 浄土真宗本願寺派西光寺/僧侶
1992年生まれ。島根県出身、兵庫県尼崎市在住。高校時代に僧侶となる。大学は仏教とは関係のない鳥取環境大学に入学し、動物行動学を学ぶ。僧侶としての生き方に疑問を抱き、大学卒業後はお寺に戻らず、葬儀社に入社。その後転職し、広島市内を中心に発行するフリーマガジンの作成やイベントの企画運営などを行う。2019年10月以降は、兵庫県尼崎市に移り、藤本とともに地域づくりの活動・仕事をはじめる。お寺離れにより、地域のよりどころがなくなっているのではとの想いからレトルトカリー寺の運営を行う。

 
 

 

藤本 遼(ふじもと りょう)尼崎ENGAWA化計画代表/場を編む人
1990年生まれ。兵庫県尼崎市出身在住。尼崎ENGAWA化計画代表。場を編む人。コンセプトは「あわいと余白をつくる」。現在は、イベント・地域プロジェクトの企画運営・立ち上げ支援、会議・ワークショップのファシリテーション、協働・まちづくりに関する研修・講演など、場づくりやまちづくり、公共空間の活用に関する仕事・活動を行う。代表的なプロジェクトは、「ミーツ・ザ・福祉」、「尼崎ぱーちー」、「カリー寺」など。最近では、阪神電鉄と尼崎信用金庫が行う沿線周辺のエリアブランディングや、調剤薬局内におけるコミュニティづくり支援、徳島県上勝町のスギ材を活用したつみきづくりなども行う。
掲載日: 2019.10.25