「上も下も自分勝手すぎませんか?」
≪本日の僧侶プロフィール≫
・サブカル僧侶
TV・マンガ・音楽などの現代のサブカルチャーに造形が深いが、僧侶として「温故知新」の精神も忘れることがない。
・うどん系僧侶
出身地の影響もあってか、うどん中心の食生活を長年過ごしつつ、仏教研究にいそしむ。幼少期より、中国渡来のものに強い関心を示す。
・サイバー僧侶
お寺生まれIT育ち。趣味が高じてIT業界に進むも、自らの使命に気付き僧侶の道に。最新機器への物欲が目下の悩み。
≪本日の人生僧談≫
「上も下も自分勝手すぎませんか?」
念願の管理職になって、これから自分のカラーを出せると思ったのに、上からは理不尽な無理難題を押し付けられるし、部下は部下でゆとり世代のため訳がわかりません。挟まれるだけの生活から抜け出したいのですが。
サブ:どこの職場にも似たような状況があるよね。
サイ:上司と部下の間に挟まれてるみたいだけど、何か思ってることがあったら上司には強く出てもいいんじゃないの。そういう部下って頼もしい気がするけど。
う:でも、上司に意見するのはそれなりの覚悟がいるし、何かペナルティーがあるかもしれないと思うと余計に言いづらくなる。それより部下が動かないのは問題。やる気がない人間をやる気にさせるのは、至難の業だから。
サブ:昔だったら「飲みニケーション」とかがあって、いろんなことを言い合える交流の場があったけど、最近はそうもいかない。若い世代の部下を食事に誘っても平気で断られるし、仕事や上司よりも、恋人を優先されたりする(苦笑)。
サイ:管理職になって色々したいことがあるのにうまくいかないし、部下とも自分が若い頃とのジェネレーションギャップがある。それに加えて上司からの要求、これはストレスも溜まるよ。
う:上司との関係を優先するのか、それとも部下との問題解決を優先するのか、どちらを先に解決すべきだろうか?
サブ:会社では上司の要求が大切なのは当たり前。まずは部下の教育を優先すべきなんじゃない?僕らもそうやって先輩に育てられてきたわけだし。
サイ:相談者もつい最近まで部下の立場だったんだから、今の部下の人たちの気持ちも分かるはずだし、良い関わり方が出来るんじゃないかな。
う:一度、チームのみんなに自分がしたいことや、本当にやりたいことの思いを伝えてみるのもいいかも。嫌われたくないとか、波風を立たせたくないとかっていう思いで仕事してても、やりがいのある仕事は出来ないし、部下もついてこないと思うよ。
サブ:僕はもう少しフレキシブルな視野に立って、物事を見てみることを勧める。例えば上司から理不尽な要求があっても、それはもしかしたら会社にとって重要なミッションをまかされているのかもしれないし、部下にしたって一括りで見るんじゃなくて、部下の一人ひとりと向き合って見てほしい。そういう視点を通してこそ、一人ひとりの能力や個性にも気づけるはずだから。
う:もしかしたら相談者が思ってるほど、上司も部下もあなたのことを悪く思ってないかもしれない。実際、何か具体的なクレームが出てるわけじゃないんでしょ。
サイ:確かに上司が高いレベルの仕事を要求してくるのも、相談者に期待をかけてる証拠といえるし、部下が自由に動ける雰囲気をつくりだしてるのも相談者の裁量といえる。
サブ:相談者は何か特別な自分のカラーを求めているのかもしれないけど、すでにカラーは十分出てるよね。意図して出してないのもしれないけど、決して孤立しているわけではないし、結果的にむしろ上司と部下を繋ぐ重要なポジションを担ってるのが、他でもない相談者なんだから。
《中締め》
上司との関係も部下との関係も、少し角度や視野を変えて見ると、いろんな発見や気付きがあるはず。それに思っている以上に、あなたの個性やカラーは発揮されている。今の状態をネガティブに捉えるのではなく、むしろ今の状態に意味があるからこそ、あなた色の関係性を築けていることを感じて欲しい。