【出張グチコレ】愚痴聞いちゃいました #119 @坊主バー
≪本日のグチコレクション≫
――21時5分開始――
◆60代女性1名
「主人とけんかした」
「自分の兄弟よりもっと家族をみてほしい」
「血の繋がりには勝てないと感じる」
→ご主人が兄弟と仲が良いみたいなんですが、そっちばかりでこっちの家族や自分をみてくれないそうです。
「争いは嫌なのに、家族(特に子ども)には、ついついキツイことを言ってしまう。」
「知らず知らずに人を傷つけてしまう。」
「話したいことがあるけど、なかなか人に話せない。」
「家族に話しても信じてくれない。取り合ってくれない。」
→過去にいくつかのありがたい不思議なご経験をされたみたいなのですが、そのことを家族に話しても信じてはくれないみたいです。家族だからこそ、話を聞いてほしいですよね。
「欲を捨てきれない。」
「ありがたい経験をしているのに、いつまでもわがままな自分がいる。」
→ありがたいご経験をされて、自分を思い返されたそうですが、それでも自分勝手な自分がいるとのことです。
「結婚当初に比べて、年月が経つにつれ、ありがたみが薄れていっている。」
「近くのお寺のお坊さんのお話をきく機会はあるのに、めんどくさくなってしまう。」
→いつでもきけると思うとなかなか行けないものですよね。
「素直に『すみません』が言えない。」
◆20代女性1名
「嫌って言えない自分が許せない。」
「その時は良くても、あとになってそれが嫌だったと思うことがある。」
「人にまる投げしてくるのが許せない。」
「やることをやってあげたのに、お礼の一言もない。」
「ただ謝って欲しいのに、なにかと理由をつける。」
「なにかと正論をふりかざしてくる。」
「相手と距離が離れるほど、相手に対する不満が出てくる。」
「その人をみるとムカムカして態度に出てしまいそうになるが、それでその場の雰囲気を壊してしまいそうなので、我慢している。」
「その人にとらわれている自分が嫌だ。」
→嫌いな相手のことは思い浮かばないようにしようとされているそうですが、なにかと思い浮かんでその度に嫌になるそうです。
「グチを言うのは自分のダメなところをだしているみたいで、また周りの人達を困らせてしまう。」
◆20代女性1名
「世の中、なぜこんなに不条理なのだろうかと思う。」
「人が変わっていくのはどうしてもわからない。」
→人は自己中心的かと思えば、周りと共存しようともし、わからないそうです。
「当事者じゃない自分が、当事者の気持ちを完全に理解できないのではないか。」
→平和な環境で育った自分が、貧困、紛争地等で育った人の気持ちをわかってあげられないのではないかとのことです。
「一向に変わらない社会に疑問を持つ。」
「学校での学び、努力が認められない。」
「成果を評価されないのが辛い。」
「世渡りがうまい人がうまくいき、人一倍努力をしている人が、うまくいかないことがあるのが嫌。」
「多様な価値観が全て社会に受け入れられるわけではない。」
→人の数だけ多くの価値観があるのに、社会からそれが受け入れられなくて、辛い想いをしている人達をみて、いろいろ今の社会に思うことがあるそうです。
「好きになった人が結婚していったり、もしくはすでに結婚していたことが多い。」
「『結婚』ってなんだろうと思うことがある。」
→結婚しても自分の思うように自由奔放にしている人をみて、「結婚」についていろいろ考えるそうです。
――23時25分終了――
≪グチコレクター日誌≫
【イッシ―】
久しぶりの坊主BARでのグチコレでした。
来談者には20代の女性が2名いらっしゃいました。一人は、嫌いな相手に対するグチで、その人のことを考えたくなくても、考えてしまって、そんな自分が嫌というものでした。仏教でも苦しみのなかに嫌な人と会わなければいけない苦しみがあるほどですから、生きていく中でどうあっても嫌いな人と会うのは避けられないことなのでしょうね。一方の女性は、いま世界で起こっている差別などの問題に人や社会が変わっていくべきなのに変わらないことや社会の不条理さに疑問を持ち、いろいろと考えてらっしゃいました。私自身も人が社会を作っている反面、社会が人を作っているとも考えられ、なかなか一筋縄ではいかない問題だと思いました。今宵の坊主BARも坊主が来訪者様のグチを聞かせて頂いた有意義な時間となりました。
【じゃーに】
今回は、とても多くのお話を聴かせて頂きましたが、色々と私も考えさせられることがありました。
中でも強く印象に残ったグチが、「他人と共有出来ない」というものです。話したいことがあるけど否定されてしまう、またはそれが怖くて話せないというものです。これはグチの特徴と同じですが、来談者さんは自分の中の大切なことを話したかったようで、ネガティブなもので無くとも、自分の本音をさらけ出すのは大変なのだと実感いたしました。
来談者さんが、「この人はちゃんと私の言うことを否定せず聴いてくれる」といった安心感を持っていただけるような聴き方を、一層心がけたいと思いました。
2015.6/11更新