【イベントレポート】音楽で伝える、ごめんなさい。LIFE SONGSプロジェクト 第2回
2018年5月12日に京都市下京区にある、浄土真宗本願寺派の顕道会館(京都教区教務所)において、「ごめんなさい」をテーマとして音楽イベントが開催されました。約50名の参加者が集まる中、4組の出演者が「ごめんなさい」の気持ちを表した歌を歌い、思いを語るあたたかな時間が流れるひと時でした。
前回より引き続き、インベント当日の様子をお届けさせていただきます。
LIFE SONGSプロジェクト「母の日企画 今だから言える”ごめんなさい”」。2人目の演奏者は山口県出身の浄土真宗本願寺派僧侶の稲葉蓮史さんです。
1曲目はGLAY「pure soul」。
実家の山口県を離れて6年。京都に来た当初、母親は稲葉さんのことをずっと心配しておられ、「フライパンは買った?包丁買った?」という電話やメールを毎日送ってくれたそうです。しかし、その時はそっけない態度をとってしまったこともあり、「今思うと、私にかけてくれた優しい思いを踏みにじったように思います」と話してくれました。稲葉さんの気持ちは多くの学生さんが抱いているのではないでしょうか?
親元を離れて、学校生活を送ることが増えてくる中で、解放された!という自由な気持ちと裏腹に両親が心配して電話をしてくれたり、ご飯を送ってくれたり……。その時はその気持ちを優しさと受け取れず、そっけない態度をとってしまったことがあるかもしれません。
稲葉さんは「親というのは子どもが思っている以上に思っていてくれるように思います。それを僕自身は仏教を通して知ることとなりました。母親からの愛を通して阿弥陀様という仏様のおはたらきに気づき、心配して下さった阿弥陀様や母親の想いを忘れてはいけない。そこには『ごめんなさい』と『ありがとう』が同時に存在しているように思う」と語ってくださいました。
2曲目はSMAP「世界に一つだけの花」。
この曲は稲葉さんのお祖父さんが大好きだった曲だったそうです。流行した時に自分はまだ小さく、祖父がこの曲の良さを語ってくれたが、その時はわからず興味を示していなかった。しかし、仏教を学ぶ中でこの曲をどんどん好きになっていったと言われていました。
「この曲を作曲した槇原敬之さんは、『仏説阿弥陀経』の「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」に影響されて作曲したと言われており、このお経には、お浄土に咲く蓮の花はそれぞれ違う色があり、それぞれがそれぞれの色で輝いている。それぞれが個性を認め、尊重しあって存在している、とあります。お祖父さんはこのことを教えてくれていたのかなぁ……」と思いを馳せながら、やさしい歌声で会場を盛り上げてくださいました。
次回のレポートもお楽しみに!
◎過去のLIFE SONGSの公演情報はこちら
◉第2回テーマ「人生、最後に聴きたい曲」
◉第3回テーマ「一歩、前に進むための別れの曲」
◉第4回テーマ「お寺で雨宿り〜悲しみ、憂鬱と向き合う場所〜」
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