無料でお寺の情報を発信。月間120万人が閲覧するお寺と神社の検索サイト|ホトカミ 西脇唯真さんインタビュー<前編>
全国に15万件ある、お寺と神社。
寺社仏閣が好きな方であれば「いろいろなところへ参拝したい」、また、寺社仏閣側は「多くの方に参拝していただきたい」という願いがあります。そんな両者の願いを結びつけ、寺社仏閣の活性化に取り組むサービスがあります。
御朱印・神社お寺の検索サイト「ホトカミ」には、全国各地の寺社仏閣の情報が掲載され、多くの方が利用しているといいます。今回はそんな「ホトカミ」について、運営メンバーの西脇唯真(にしわき・ゆいま)さんにお話を伺いました。
神社お寺の検索サイト「ホトカミ」とは?
ホトカミ 公式ホームページの様子
ーー西脇さん、今日はよろしくお願いします。はじめに、自己紹介をお願いします。
西脇 唯真さん(以下:西脇):西脇 唯真と申します。愛知県西尾市の普元寺(ふがんじ)に生まれました。現在は普元寺に所属しながら、2019年より「ホトカミ」の運営メンバーとして活動しています。
ーー「ホトカミ」とはどういったサービスでしょうか?
西脇:「ホトカミ」は、ユーザーが参拝した寺社仏閣の記録を感想や写真とともに残せるウェブサービスとアプリです。また、これから参拝したい寺社仏閣を検索し、保存することもできます。
一方、寺社仏閣側は公式アカウントを通じて情報発信をすることができ、公式ホームページの代替としても有効なツールです。
2022年10月現在、月間で120万人の方々にご利用いただき、全国で1300件の寺社仏閣が登録しています。浄土真宗本願寺派では、約60か寺に登録いただいています。
ーー寺院がホトカミに登録するメリットはどういった部分にありますか?
西脇:一番のメリットは、無料でお寺の情報を知っていただけることです。公式アカウントに登録して、歴史や駐車場などの基本的な情報だけでも掲載することで、ホームページの役割を担わせることもできます。
さらに、その情報をお寺に興味がある人に直接提供できます。
例えば、お寺で写経会を行う場合、集客に活用することが可能です。特に、これまでご縁がなかった方々を呼びたいお寺にとっては、メリットが大きいと思います。
ーー西脇さんの所属寺である、普元寺さんでもホトカミからの参拝はありましたか?
西脇:もちろんありました。普元寺で大晦日に実施した除夜の鐘の情報を掲載したところ、「ホトカミ見ました」とお参りに来られた方が多数いて、住職も驚いていました。
ーー法事などのご縁にも繋がりますか?
西脇:参拝が増えたからといってすぐに法要やご縁が増えるわけでもありません。まずは気軽に参加できるイベント等に来られて、そのうちの何人かが住職やお寺を信頼してくださるようになり、法要を依頼される、という流れです。
ーー具体的にはどういう機能があるのでしょうか?
西脇:まず、参拝者側の機能としては大きく3つあります。
- ①行きたいリスト
- ②参拝記録
- ③マイログ
行きたいリストでは、全国各地の寺社仏閣情報から気になるところをチェックし、「行きたいリスト」として保存することが可能です。そして、実際に参拝したら②の「参拝記録」にお参り後の感想や写真を記録することができます。そして、参拝の記録は③の「マイログ」に記録されており、参拝の思い出を振り返ることができます。
そして、寺社仏閣側の機能は3つあります。
- ①基本情報の掲載
- ②最新のお知らせ
- ③特集記事での紹介
「基本情報」は、宗派やご本尊などの指定された項目に沿って入力するだけで公開することができます。また、駐車場があるかどうか、SNSアカウントの有無、境内の写真、納骨堂の情報、といったことも掲載可能です。
「最新のお知らせ」は、ブログのような機能で、法座やイベントの開催告知や報告ができるほか、住職の日記といった使い方も可能です。
また、運営では定期的に、「除夜の鐘」「聖徳太子1400年大遠忌」「限定御朱印」などの特集記事を執筆しており、場合によっては特集記事で各寺院をご紹介させていただくこともあります。
ーーどういった方がホトカミを利用されているのでしょうか?
西脇:男女比はおよそ4:6、利用頻度は週に3回以上閲覧する人が過半数を占める、という結果でした。年齢層は法座に来られる人よりも若い傾向にあります。
ーーホトカミのユーザーは、お寺のどういったところに興味を持っていると感じますか?
西脇:仏教への信仰の篤い方から、なんとなく雰囲気が好き、歴史が好き、建築が好き、など様々です。共通するのは、皆様お寺が好きということ。そのなかでホトカミのユーザーの特徴を挙げるとしたら、生きているうちからお寺を居場所にしたいと思っている方が多いことです。
ですので僧侶の方も、葬儀やご法事などだけでなく、子ども会、写経会、マルシェ、お寺ヨガ、御朱印(浄土真宗の場合参拝印)、法話の配信など、檀家(門徒)様以外も参加可能な取り組みを行われている方が沢山ご利用くださっています。
ーーお寺へ行くきっかけづくりになるわけですね
西脇:そうですね。お葬式や法事で初めてお寺に関わっていただくよりも、元気なうちからお寺が拠り所となってほしいと願っています。そこで、人との繋がりができ、仏教を伝えていけたら素敵ですよね。
基本的な登録作業は約3分!ホトカミの登録方法
ーーホトカミに登録したい場合、どういった手続きをするとよいのでしょうか?
西脇:参拝者側も寺社仏閣側も、1分ほどで簡単に登録できます。参拝者側は最初にメールアドレスをご用意いただき、ホトカミのトップページ右上にある「無料登録」から手順に沿ってお進みください。
公式情報を掲載する手順は、同じくメールアドレスをご用意の上、ホトカミの公式アカウント特設ページにアクセス(もしくは、「ホトカミ 公式アカウント」と検索)していただき、「無料で掲載を始める」を押してください。その後メールアドレスと寺社名を入力し、運営が本人の確認をしたら登録完了となります。
ーーありがとうございました。
インタビューは後編に続きます。