寺×音楽 LIFE SONGS プロジェクト 人生、最後に聴きたい曲 No.9
2回目のLIFE SONGS 「人生、最後に聴きたい曲」が2016年10月12日に京都・龍谷大学 深草キャンパスにおいて開催されました。 LIFE SONGS「人生、最後に聴きたい曲」は若手僧侶やアーティストによってお寺や宗教空間で「生」や「死」を切り口に音楽ライブを行い、出演者や参加者に「生」「死」を考えてもらう時間をつくっています。単に座って学ぶではなく、参加者もお寺などの普段とは違った空間の中、落ち着いた雰囲気でまったりとした時間を過ごせてもらえたらと思っています。普段の音楽ライブとは一味違った空間・時間を提供しています。
3番目に演奏してくれたのは、現在、龍谷大学の実践真宗学研究科に通われて、この企画の主催者の一人でもある奥田さんです。当初、「音楽が好きだから。お寺で仏教と共に音楽イベントをしたい。」そんなことを話してくれていて、このLIFE SONGSプロジェクトが始まりました。何か今までにないような音楽イベントをお寺で開催しようと、考えられたこの企画では音楽イベントには珍しいテーマを持ってアーティストやお客さんが参加するという形になっています。
奥田さんが選んだ「人生、最後に聴きたい曲」はスガシカオの「夏陰」と中島卓偉の「泣いたままでいい」という曲でした。
スガシカオの「夏陰」という曲の前に奥田さんは「みなさんだったら、願いが叶うなら何を一つ選びますか?」と会場に問いかけ、ご自身も願いや人生の最後というところを語ってくれました。奥田さん自身、最後に叶えたい願いというものはないが、その問いを通して今ある、この人生をどう生きていくか自然と考えるきっかけとなったと話してくれました。人生に戸惑うこともあるが、生きていくためのヒントは、「死」というところを考えた時に解決するのかもしれない、としみじみ語ってくれました。
また、中島卓偉の「泣いたままでいい」の時は奥田さんご自身の死ぬ時について想像されたことを話しておられました。「人生、最後に聴きたい曲は1人で聴くというよりも大切な人と聴いていきたいからこそ、この曲を選んだ。大学生の頃の不安な気持ち、これからどうやって生きていくんだろう。という将来への不安に悩んでいた時があった。それは何も僕だけの特別な悩みではなくて、多くの大学生や同世代の人が抱えていると思う。ただ、そんな時にそのままでいいんだよっていってくれる存在があると教えられた。」と話してくれました。
あなたは人生、最後に誰と一緒に過ごしたいですか?
2016.12/5更新