想像力を育む絵本(後編)
題:『まじかるきのこさん』
作・絵: 本 秀康
出版社:イースト・プレス
価格:1365円
《前編の続き》
~絵本『まじかるきのこさん』から繋げた保育~
この絵本の独特な色使いと自由な展開から想像力を刺激された子どもたち。『まじかるきのこさん』は、自分で物語を考え、作るのにいい教材にもなります。この絵本を通して子どもたちと”手作り紙芝居”作りに挑戦しました。
これを、地元で開催されている『紙芝居コンクール』への出展を目標とします。
「誰が登場するのか?」「どんな不思議なことが起こるのか?」この2つのお題で子どもたちにアイデアを出してもらいました。クラスで話し合い、テーマが固まってきたのが「宇宙人とお友だちになる」。これを物語の基本”起承転結”へと繋げてまとめる事でひとつの物語の完成します。
次にストーリーを8つの場面に構成にして絵にします。子どもが描く絵は個性があって素晴らしいです。しかし人が見た時に伝わるかというと残念ながら100%ではありません。そこで伝わりやすい絵にするために、保育者が描いた絵を子どもが写すようにしました。子どもの個性が失われてしまうかなと思っていましたが、予想以上に個性を主張した絵を子どもたちは描いてくれました。
こうして手作り紙芝居『うちゅうじんとぼく』の完成です
あらすじは、ある少年が燃料切れで墜落してきた宇宙人を助けて、友だちになるというお話です。燃料はオレンジジュースという子どもならではの発想です。
紙芝居コンクールでは幼児の絵は審査の対象にはなりませんでしたが、大好きな紙芝居を友だちと作り上げたことが、いい思い出となり自信へと変わったに違いありません。
紙芝居は2つ作り1つは出展に、もう1つは自分たちが読める、クラス用にしました。
~絵本『まじかるきのこさん』を家庭で活かす~
今回、保育園で紙芝居を作ったように、家庭でも簡単にお子さんと一緒に作れる方法を紹介します!
★用意するもの★
長方形の紙 ハサミ (のりは不要です!)
(図では大きめの画用紙を使っています。B4サイズ以上の紙が描きやすいです。)
① 紙を半分に折ります
②また半分に折ります
③もう半分に折り、折り目をつけたら①まで開きます
④半分に折ります
⑤折ったまま折り筋の線半分まで切ります
⑥広げて半分に折り、両端を持って真ん中が広がるように押します
⑦ぺしゃんこにしてそのままたたむと絵本の形になります
⑧ページに好きな絵を描いたら…
ハサミを少し使うだけで作り方を覚えれば子ども一人でも簡単に絵本が作れます!
是非おうちでも作ってみてください!
(常照寺隣保館保育園 中尾俊也)
大阪府箕面市白島2丁目15-12
常照寺隣保館保育園は
「公益社団法人 日本仏教保育協会」
「浄土真宗本願寺派保育連盟」