伝統芸能同好会〜菅原伝授手習鑑〜(前編)
こんにちは!相愛大学伝統芸能同好会の平田かつきです。今回鑑賞したのは【第134回 開場三十周年記念 文楽公演 平成26年4月 国立文楽劇場「通し狂言 菅原伝授手習鑑」第一部】です。その様子を2回に分けて紹介します。
私は4月から2年生になりました。伝統芸能同好会、去年よりたくさん活動していきたいと思います。今年は鑑賞だけではなく、体験などもたくさんしていけたらなあーと、考えるだけでとても楽しいです。
さて、今回鑑賞した「菅原伝授手習鑑」は、第2部四段目“寺入りの段”と“寺子屋の段”の歌舞伎を鑑賞したことはありましたが、それ以外は観たことがありませんでした。自分が観たことがないお話だったので、とてもワクワク!
「菅原伝授手習鑑」とは……「義経千本桜」、「仮名手本忠臣蔵」とともに三大名作のひとつとされています。中学校や、高校の日本史の授業では、近松門左衛門や浄瑠璃、あるいは歌舞伎のトコロなどで少しだけ出てきました。なので、私たちの世代でも「名前だけ知っている!」という方もたくさんいてるはず!
菅原道真は漢学者や政治家として活躍し、抜擢されて朝廷の機密に参与するようになり、右大臣とし帝をたすけていましたが、左大臣藤原時平の讒言によって大宰権帥に左遷され、配所で失意のうちに亡くなってしまうのです。その後、都では良くないことがたくさん起こります。「これは道真の恨みなのではないか」と怖れた人々は、北野天満宮で菅原道真を神としてお祀りしました。
その間に恋愛がきっかけでいざこざがあったり、木像が奇跡を起こしたり、有名な寺子屋の段では身代わりの計画を立てた後の驚きの展開があったり!さまざまな事件が起こります。
《後編へ続く》
平田かつき
相愛大学、2回生。伝統芸能同好会部長。能楽、歌舞伎、文楽、謡曲、落語などの伝統芸能鑑賞を愛する女子大学生。中学生の頃、テレビで偶然、能楽の吉野天人を観たとき「何!?この美しい衣装!このお面きれい!なになになに!?」と思ったのが、伝統芸能との出会い。そこから関連する本や解説本を読み漁るなかで、他の芸能にも興味が湧き、鑑賞を繰り返す。鑑賞に止まらず、自分でも伝統芸能を体験する活発さをもつ。ラーメンが大好き。