伝統芸能同好会〜「仏教と落語」入門/相愛寄席〜
初めまして、伝統芸能同好会の岩本麻由美です。今回は、相愛大学の講義である「仏教と落語」入門を紹介します。
先ずは、今回が「初めまして」ということで、ちょっと自己紹介。(・Д・)ノ私は相愛大学に入学し、伝統芸能同好会の代表である平田かつきと出会うまで、「伝統芸能」について何も知りませんでした。そもそも伝統芸能って何?能楽って?文楽って?……と、本当に何も知りませんでした。
そんな私が「伝統芸能」に興味・関心を持ったのは、平田が相愛大学で「伝統芸能同好会」を立ち上げたのがきっかけでした。浄土真宗本願寺派の宗門立校である相愛大学で、平田と共に、「伝統芸能」を知り、学んでいけたらと思ったのです。( ̄^ ̄)ゞ
さてさて、自己紹介はこの辺にして、本題に入っていきましょう。相愛大学人文学部の授業の一つに、「落語と宗教」をテーマにしたものがあります。伝統芸能に関心を持ち始めた私は、“伝統芸能を学べるチャンスだ!”と、前年度の「初歩からの落語文化」、今年度の「仏教と落語」入門を受講しました。
この授業は、釈徹宗先生の講義・噺家さんによる高座・落語家の桂春之輔先生の裏話(笑)の三部構成になっており、とても贅沢な授業です。また、「“宗教と芸能”“お説教と落語”とが密接な関係にある」ことを、身をもって実感することができます。
今年度の演目は、桂壱之輔さんの「平林」、桂治門さんの「牛ほめ」、桂春雨さんの「時そば/時うどん」、笑福亭呂竹さんの「初天神」、桂文昇さんの「紀州」、笑福亭遊喬さんの「花筏」、桂梅團治さんの「鬼の面」、笑福亭生寿さんの「子ほめ」、桂壱之輔さんの「転失気」、桂梅團治さんの「宗論」、笑福亭呂好さんの「近日息子」、桂文三さんの「浮世根間」でした。そして最終日には一般公開の「相愛寄席」がありました。
どの噺(はなし)も本当におもしろくて、いつも授業ということを忘れてしまいます(笑)
中でも、桂春雨さんの「時そば/時うどん」には、とても感動しました。江戸噺の「時そば」と上方噺の「時うどん」を聴き比べることができるなんて、凄い!!贅沢!!感動!!です。それぞれの特性が表現されていて、とてもおもしろかったです。
また、この講義では実際に浄土真宗の伝統的なお説教(節談説教)を聴聞することができます。今年は藤野宗城先生の節談説教を聞かせていただきました。節談説教は、浄土真宗独特の説教技法で、落語や講談や浪曲などの語り芸とも密接なのだそうです。
そして、なんといっても年に一度の「相愛寄席」。今年度は「あの世とこの世を行ったり来たり」をテーマに、桂壱之輔さんの「ろくろ首」、桂枝三郎さんの「地獄八景」、旭堂南陵さんの「怪談 淀の月」、旭堂南海さん・宮村群時さんの「書生節」、桂春之輔さんの「もう半分」と、夏にぴったりの演目となりました。
本当に楽しかった!!ますます落語や講談が好きになりました!!
とにかく、「落語」には風情や情緒が感じられるのです。噺家さんの表情や声色で、あたたかい気持ちになったり、なんだか切ない気持ちになったり、笑ったり泣いたり、その噺の「世界」に引き込まれます。
まだまだ何も知らない初心者だけど、だからこそ、これからたくさんの「世界」と出会える。そう思うと、それだけでわくわくします。そして、知れば知るほどその「世界」が好きになる。きっと。
ずっとわくわくしたいなあ。ずっと大切にしたいなあ。
【顧問からひと言】
いつも仏女生活を読んでくださって、ありがとうございます。
今回から伝統芸能同好会の記事に、岩本麻由美さんのリポートが加わることとなりました。岩本さんは伝統芸能同好会のメンバーです。
これまでは部長の平田かつきさんが一人で記事を書いていましたが、岩本さんの参入で伝統芸能に関する報告数も増えると思います。
お楽しみに。
釈徹宗(相愛大学・伝統芸能同好会顧問)