被災地の声「今が一番しんどい」
(50代、女性)
訪問すると、暗い表情で出てこられた。
「いかがお過ごしですか」と訊ねると、「今が一番しんどい」と仰った。
震災後、郵便局で必死になって働いてきた。周りに比べて安定して働いてきたが、頑張りすぎたことがたたって、今が一番しんどい。
家を新築したいけど、経済的な保証に不安がある。先が見えずに、どうしようもない。
周りと比べて、自宅の再建は進んでいなくって、仮設を早く出たいけど出ることができない。正直、仮設にいること自体に恥ずかしさも感じている。
いまだに支援をうけなければいけない現状に対しても、余計なことなのに、しんどくなってしまう。
周囲との差に、これほどまでに意識し苦しまねばならないと、とても生きづらいだろうなと、非常に心配になった。
(金澤豊)
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掲載日: 2014.12.06