被災地の声「自信が無い」
(80代、夫婦)
老夫婦のお宅に3、4ヶ月ぶりにご挨拶に伺った。
奥さんに「あんた、誰だべ」と言われてしまい、驚いた。
道で出会っても、声をかけてくださるような気さくな方だったのだが、私のことが認識できなくなっていたことに、少なからずショックを覚えた。
一緒に座ってお話を聞いていると、間違えて旦那にいさめられることが増えてきて、自分に自信がなくなってきているという。
夫婦だけの会話だと揉め事ばかり。
災害復興住宅に移れるまでに、まだ、一年半もある。
その間、健康でいれる自信がない。
この状況で一年半いるのはつらい。
人が来てくれないとさみしい。
訪問するまでは、夫婦で支えあって暮らしていらっしゃるので、積極的に訪問する必要はないと思っていたのだが、実際には、環境は日に日に変化し、新たな苦しみ、閉塞感は生まれていることを痛感した。
継続的に訪問することの重要性を改めて感じさせられた。
(金澤豊)
——————————————–—–—–—–––
詳しい活動を描いた書籍はこちら
——————————————–—–—–—–––
Author
他力本願ネット
人生100年時代の仏教ウェブメディア
「他力本願ネット」は浄土真宗本願寺派(西本願寺)が運営するウェブメティアです。 私たちの生活の悩みや関心と仏教の知恵の接点となり、豊かな生き方のヒントが見つかる場所を目指しています。
掲載日: 2014.12.16