—大人も子どもも、是非一度、手に取っていただきたい絵本

絵本1

題:君はそのままでいいんじゃないか
作:サガエさん
絵:100%ORANGE
出版社:東本願寺出版(books.higashihonganji.jp/)


—大人も子どもも、是非一度、手に取っていただきたい絵本
ちょっと珍しい、小さめサイズの絵本です。


この絵本、


魔法も、しゃべる動物達も、動く愉快な道具も、出てきません。

手に汗握るような冒険譚でも、
声をあげて笑ってしまうような面白ストーリーでも、
お家のお手伝いを教えてくれるようなお話でも、ありません。

この絵本の主人公は、日々を生きるこの「わたし」です。

日常における人との関わり合いのなかで、誰かと比べたり、ぶつかったり。

ときには、自分が思い描く、「父」「母」「大人」「子ども」「家族」「友達」「上司」「部下」 ・・・などという、「○○らしさ」に悩んだりもする、わたしです。

「子どもだから」、或いは、「大人だから」といったことには関係なく、いつでも、いくつになっても、 モヤモヤを抱えるわたしたちへと、言葉は紡がれます。

「君がめげそうになっているのなら・・・」

「許すことって・・・」

「じぶん中心ということ」

短い文章ですが、自分を重ねれば重ねるほどに、長く深い物語があらわれてきます。

前から読むもよし、
後ろから読むもよし、
読みたいページだけ読むもよし。

また、言葉に共感するもよし、難しいなぁ・・・と思うもよし。

この絵本の読み方もまた、「わたし」次第です。

小さい子が読むには、難しいかもしれません。
ですが、「こういうことってあるよね。わたしにもあるよ」と、日々の出来事と合わせながら、また、受け入れたり難しさを共有したりしながら、一緒に読み進めていくなかで、幼少期、思春期、そして成人してからもと、一生付き合っていける絵本となる・・・そうした可能性を持っています。

わたしの中にあるモヤモヤを見つめて、そっと包んでくれる。
つらく苦しいときはもちろん、順風満帆なときにもいろいろと教えてくれる。

それがこの「君はそのままでいいんじゃないか」です。

小さいけれど、中には大きな世界が広がっています。
大人も子どもも、是非一度、手に取っていただきたい絵本です。



(浄土真宗本願寺派 子ども・若者ご縁づくり推進室委員会委員—思春期・若者支援部/若者ご縁づくり部会—藤田圭子)


◆ 子ども・若者ご縁づくり推進室委員会
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