介護・医療現場で起こる悩みにこたえていく、成年後見について|おおさか法務事務所①

成年後見人の仕事を始めて気がついたこと。子どもがいない人たちが抱える不安。

 
坂西:おおさか法務事務所の成年後見に関する仕事は、最初は介護業界が中心でした。
高齢になると認知症の方は多くなります。そういう方と接点を多く持っておられるのは介護の方達、ケアマネージャーと言われる方です。その方たちは、高齢者のお金のトラブルをいち早くキャッチされます。
 
 
ケアマネージャーはその方の介護(被介護者)のケアプランを作る中で、ヘルパーさんから細かな情報が来るんですね。「督促状がよく届くんです」、「いかがわしい人が来て、私たちはあんまり口出しできないけど、変な契約書にサインをしてるんです」、「お金の管理がギリギリ出来ているかどうかの段階です」とか。
 
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いろんな困りごとが見えてくる中で、僕らに相談が来てお金の管理等のお手伝いをさせていただきます。あとは、本人に必要な、様々な契約を代わりに締結していきます。
 
そういった方達と関わるなかで、気がついたのですが、大正・昭和の一桁台のお生まれの方でも、子どもさんがいない方が多いんですね。
昭和30年代、40年代のお生まれの方は、子どもさんがいない方も多いという認識はあったんですけど。
 
お子さんがいない方たちが80歳、90歳になったり、認知症になった時に、困られていることが沢山あります。これだけ親子関係が希薄になったと言われている中でも、やっぱり子どもさんが親御さんのセーフティーネットになっている事例は、まだまだたくさんあります。
 
10年以上、僕らはそういった介護の業界からくるニーズを受け止めて活動をしてきたということで、今150人くらいの認知症の方の支援をさせていただいています。そのうちの、7割くらいは子どもさんがいない方ですね。
 
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その方々が高齢になり、認知症になったり、介護が必要になったりして、だんだんと自分のお金を管理ができず、支払いが滞るとか、行政の手続きが自分で申請できないとか、そうしたことで、子どものいない方を中心に高齢者の方の中に不安が広がっているようです。
 
成年後見制度の成り立ちや背景について、教えていただきました。高齢者、特にお子さんがいない方を中心に不安が広がっている現状があるようです。
お金のことに関しては、誰にでも相談できる内容ではないかと思います。そんな時、近くにしっかりと説明してくださる方がいれば、事前にお金や施設への入居に関して、トラブルなくスムーズに手続きをしていけるように思いました。
 
 
次回は、成年後見人の役割や死後事務委任と呼ばれる、死後の事務について詳しくお話をうかがいます!「亡くなった後のことをどうしていますか?死後事務委任を考える|おおさか法務事務所②」
 
 
司法書士法人おおさか法務事務所「後見サポート」についてはこちら、https://olao.jp/support/
 

   

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掲載日: 2020.03.12

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