「後輩が僕の名前を間違え続けるのですが」【みんなの人生僧談】
≪本日の僧侶プロフィール≫
・自称カメラマン僧侶
カメラ片手に全国各地のお寺へ取材三昧。「仏さまの眼差し」を大切に、日々、カメラと生活をともにするアクティブ僧侶。
・美声僧侶
仏教の知識のみならず、美声を活かした読経も魅力。 毎日の剃髪を欠かさず、純度の高い生活を心がける。
・愛犬恐妻僧侶
友人を事故で亡くしたことで仏教に関心をもち、僧侶となる。最近子犬を飼い始め、趣味が飲酒から散歩に変わる。肉食系の妻をもつ。
≪本日の人生僧談≫
「後輩が僕の名前を間違え続けるのですが」
後輩が僕の名前を間違え続けています…。
注意したいのですが、どうも言いにくくて困っています。
どうすればうまく気付いてもらうことが出来るのでしょうか?
自:名前を間違えられると、どんな気持ちになる?
愛:やっぱりいい気分はしないよね。相手に軽く見られている気がする。
僕もよく名前を間違えられるよ。店の予約をする時なんかも間違って伝わっている時がある。
美:この人はわざと間違えているのではなくて、最初の聞き違えから、誤った名前を覚えてしまっているのかな?だから相談者も指摘するタイミングを逸してしまっているのかも。
愛:どんどん言いづらい状況になっていっていると。
美:本人が言いにくくても、周囲の人が指摘しそうだけどなあ。
自:そうはならない事情が何かあるんだろうね。本人か後輩か、どちらの事情かはわからないけど。
愛:指摘するにしても、二人の距離感の問題があるよね。よく会う間柄だったら、注意した方がいいと思うけど、そうじゃなかったら・・・
自:この相談者の場合、直接、指摘することが難しい状況にあるような気がする。内気な性格なのかな?
美:例えばメールの最後に自分の名前を入れてみるとか、後輩の前で共通の知り合いに自分の名前を呼んでもらうっていう手もある。
自:どうしても直接言えない場合、伝える方法をいろいろ考えてみるのも良いかも。
愛:じゃあこちらが後輩の名前をわざと間違えてみるっていうのはどう?本人に強く意識してもらうために。
美:それは普通に訂正するよりもかえってハードル高いよ。嫌味でしょ。
愛:変に策を弄してしまうと却ってこじれそうだし、人間関係を大切にするなら、やっぱり素直に自分で指摘するのがベターじゃない?
美:名前って不思議で、自分そのものの様に感じる時がある。どんな間柄でも、名前を大切に呼び合うところに信頼関係が築かれていくのかもしれないね。
愛:そうだよ、名前を呼ばれるだけでも有り難いものだよ。僕なんて妻から名前で呼ばれることなんてないし(笑)
自:もしかしたらこの後輩は、相談者以外の名前も間違えている可能性もあるし、それとなく伝えてあげてほしいな。間違いを指摘するだけではなくて、それこそ「仏さまの眼差し」であたたかく導いてほしい。
《中締め》
名前はその人にとってとても大切なもの。やっぱりちゃんと呼び合える仲が望ましい。直接、指摘しにくい場合は、他の伝達方法を活用してみるのも良いかも。後輩の為にあたたかい眼差しで導いていくのも先輩の大切な役割。