マルシェイベントで求められる住職の姿とは?|専修寺マルシェ―山口県専修寺<後編>
コミュニティーの中にあるお寺の姿を目指して。
(写真提供:高橋さん)
――仏教やお寺が持つ魅力はどういったところにあると思われますか?
高橋:お寺には、昔からずっと伝えてきてくださったものがあり、自らの命がどういう繋がりの中を生かされているのか、想いを馳せることのできる場、先人の方々が残してくださったものの大きさに気づくことができる場であると思います。そして、どんなときも仏さまがいらっしゃるという安心がある場ですよね。お寺に来ていただいた方には、そうした場の持つ魅力を味わっていただければと思います。
――最後に、今後の展望をお願いします。
高橋:まず、マルシェについては、今後は年に1回ぐらいのペースで実施して、毎年恒例の行事にできればと思っています。もっと法話を聞きたい、というお声もいただいたので、次回は知人の僧侶の方に手伝っていただき、リレー形式での法話会をマルシェ内で実施できればと考えています。加えて、僧侶による相談コーナーや念珠づくりのワークショップがあっても良いですよね。
そして、お寺としては「コミュニティーの中のお寺」を目指したいと思っています。それは、老若男女問わずいろんな人が集まるお寺の姿ですよね。春は花見、夏は宿題、秋は焼き芋、冬はもちつき……といった、普遍的な文化と人のつながりを実現できる場所にできればいいなと。多くの世代が集うことで、子どもは人生の大先輩の生きる姿を見られますし、大先輩は若い人に元気をもらうことができますよね。
将来、お寺で得た楽しい経験が「心のふるさと」として記憶に残り続け、何かあったときはもちろん、何もなくてもふとした時に帰ってみたくなるようなお寺の姿を目指しています。
――ありがとうございました。
編集後記
今回は、山口県専修寺の高橋さんにマルシェイベントのご活動の様子をお伺いしました。多くの人が携わるマルシェでは、いかに住職が役割を抱え込まず、スタッフの方々へ適切に役割を振り、楽しんで活動してもらうかが鍵となるそうです。高橋さん、ありがとうございました。
山口県専修寺について
(画像提供:高橋さん)
【寺院名】
浄土真宗本願寺派 白石山 専修寺
【住所】
〒759-5512
山口県下関市豊北町大字田耕5120