マルシェイベントで求められる住職の姿とは?|専修寺マルシェ―山口県専修寺<後編>

山口県下関市にある専修寺さんで開催された「専修寺マルシェ」。インタビューでは、そんなマルシェの様子をお伺いしています。
インタビュー後編では、マルシェ当日の様子や、マルシェイベントで求められることについて、引き続き専修寺住職の高橋了さんにお伺いしました。
 

 

マルシェイベントで求められる住職像とは。

 

(写真提供:高橋さん)

 
――当日、大変なことはありましたか?
 
高橋 了さん(以下:高橋):当日も私はなるべく役割を持たず、法衣姿でブラブラと会場内を見て回ろうと思っていましたが、来場者数が多すぎてそれどころではありませんでした。もちろんそれはありがたいことで、おかげさまで用意されていた料理はすべて完売したと聞いています。
 
――ブラブラしようと考えていたのはどうしてでしょう?
 
高橋:なるべく話しかけてもらいやすい空気感を作りたかったからです。来場者の人と交流することで、専修寺の住職がどんな人物かを知っていただくことができますよね。なので、何とか時間を見つけて来場者や、出店者にも積極的に声かけをするよう心がけました。
 
――役割を持たないって、勇気の要ることでもありますよね。そのように心がけられたのはどうしてでしょうか?
 
高橋:住職が役割を抱え込まず、スタッフの方々に動いていただくのがお寺の催しにおけるポイントだと思っています。みんなに役割を振って退屈なスタッフが出ないようにしていくのが大事ですね。住職の役割は、みんなの役割をマネジメントすることかもしれません。
 
その人だからこそ出来ることや魅力があって、それをお寺で発揮していただきたかったからなんです。それに、それぞれが役割を持っていると生き生きするんですよね。
 
――マルシェを通して、どういった成果がありましたか?
 
高橋:初めてお寺に来たという方がすごく多かったです。なので、マルシェの目的は達成したと感じています。お寺ってこんな場所なんだと感じていただければ、イベントとして成功ですね。また、SNSを通じて、遠方からかつての同僚が来てくれたほか、近くの観光名所である角島へ行った後に立ち寄られる観光客の方もいらっしゃいました。
 
また、子どもたちにもたくさん来ていただけました。あんなに子どもたちの声がする本堂の光景は初めて見たほどです。子どもたちがワークショップをする横で私が法話をしていましたが、仏事での厳粛な空気感とは打って変わり、いい意味で賑やかな空間がそこにはあったと思います。
 
――沢山の方が来られた秘訣は何だと思いますか?
 
高橋:兎にも角にも広報です。広報はチラシのような紙媒体を始め、FacebookやInstagramといったSNSを活用しました。お寺からもSNSで発信しましたが、その情報をマルシェの出店者の方にも拡散していただけたのが多数の来場者を呼ぶ結果に繋がりました。また、あるお店がSNSで発信することで、そのお店のファンがマルシェに来場し、他のお店も知ることができるという、相乗効果も生まれたんですよね。マルシェに出店していただいたお店の新たなご縁づくりという意味でも、広報手段はできるだけ多く用意しておいたほうが良いと思いました。
 
――参加者の声があれば教えて下さい。
 
高橋:地元に居ながらもそういうお店が有るのを知らなかったという声が寄せられ、印象に残っています。また、もっと法話を聞きたいという声もあり、ありがたかったですね。
さらに、次回を期待する声もいただいたほか、スタッフからも次回開催を望む声が多かったです。
 
――門信徒の方々や地域の方々と共にイベントを作り上げるには、どういったことが必要だとお感じでしょうか?
 
高橋:いちばん大切なのは対話だと思います。会場であるお寺の管理者として、私の意見や考えを伝えていくことももちろん大切ですが、その前に地域のみなさんが何をしたいのかを丁寧に聴くことが、イベントの企画では重要ではないでしょうか。また、そのためには、お寺側がなるべく柔軟な考えを持つ必要もあると思います。
 

コミュニティーの中にあるお寺の姿を目指して。

   

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掲載日: 2023.03.08

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