被災地の声「自宅跡がなくなるということ」
流された自宅跡が、14メートルの土地かさ上げ工事によって埋まってしまう。
今は、工事現場になり立ち入ることもできない。
先日、工事がストップしている夜間に入り込み、自宅跡でコップなど生活の痕跡を決死の覚悟で拾い出してきた。
何より思い出が埋まるのは辛い。取り戻せるのは今しかない。と考えた末の行動だったという。
しかし、このような話を、同じ境遇の人に話したら、捉え方が違っていて驚いた。
「中途半端に区画整理されるより、14メートル下に埋まっている方がスッキリする。」
「埋められた土地、亡き人の上に私たちが生きていることを実感できるのではないか。」
とのこと。
女性は、まだまだ、この友人の話が私の中で整理できないとおっしゃった。
(金澤豊)
2016.5/2更新
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掲載日: 2016.05.02