「もったいない」を子どもと楽しく、一緒に考えていける絵本。

もったいないばあさん
タイトル:もったいないばあさん
 
さく・え:真珠まりこ 氏
 
出版社:講談社
 
「もったいないばあさん」という絵本をご紹介します。この本は全国学校図書館協議会選定図書にもなっており、またメディア等にも広く取り上げられているのでご存じの方も多いでしょう。
 
主人公の「ぼく」はご飯を食べ残したり、歯磨きの時に蛇口の水を止めなかったりと、よく「もったいない」ことをやってしまいます。するとどこからともなく「もったいなーい」と言いながら、「もったいないばあさん」がやってきます。そして、ぼくに少しこわい「しつけ」をしてきます。どんな「しつけ」なのかは読んでみてのお楽しみです。大人にとっても迫力満点の「しつけ」です。
 
「ぼく」はもったいないばあさんのあまりの迫力に、泣き出してしまいます。すると、もったいないばあさんは「おやおや なみだが もったいないよ」と言ってくるのです。徹底した「もったいない精神」です。「ぼく」が少しかわいそうに思えてきます。
 
その後も、もったいないばあさんはことあるごとに「ぼく」に「もったいなーい」と言ってきます。しかし、ただただもったいないと言ってくるのではありません。捨てようとした紙で「かいじゅうスーツ」を作ってくれたり、ミカンの皮を使って「みかんふろ」のやり方を教えてくれたりします。もったいないばあさんは、エコで楽しい生活の在り方を教えてくれていたのです。
 
そんな風に接してくるもったいないばあさんに、最初は恐怖を感じていた「ぼく」も、次第に心を開き、最後は笑顔で接することができるようになっていきます。そして夜、明かりが必要になるくらい辺りが暗くなると、もったいないばあさんは「電気がもったいない」と言い、いそいそとお家へ帰っていくのでした。
 
本書の狙いは子どもに対して「もったいない」とは何であるのか考えてもらうことにあると思います。ただ「もったいないとはこういうことだ」、と最初から答えを示すのではなく、お話を通して親子で一緒に考えるのです。21世紀はエコの時代。幼いころにもったいないばあさんの「もったいない精神」に学ぶことはその子の成長にとってきっとプラスになるでしょう。
 
また、お子さんが実生活でもったいないことをしていたら「もったいないばあさんが来るよ!」の一言が、その行為を改めるきっかけとなりえるかもしれません(笑)。
 
浄土真宗本願寺派 西浄寺
社会福祉法人針尾福祉会ルンビニ保育園副園長
古峨正法

 

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