「お寺さんって格好良いんやで」仏教を学べる直七法衣店が抱く思いとは|直七法衣店インタビュー<前編>

 

オンラインを通して仏教や袈裟の話を。直七法衣店の取り組み

 

 
ーー直七法衣店はさまざまな面白い活動をされていますよね。その中の一つに「直七大学」がありますが、これはどのような活動ですか?
 
直七:「直七大学」は、僧侶や牧師、大学教授や研究者などから宗教や伝統文化を学ぶオンラインの学校です。基本は「本科」としてzoomで行い、一部は「YouTube科」としてYouTubeで無料公開しています。大学という名前ではありますが、YouTube科では、講義というよりは宗教の中の、あるトピックについて歓談をするような感じで学びを深めています。
 
ーーこの「直七大学」はどういうきっかけで始められたのですか?
 
直七:きっかけは、出張中の僧侶の方々との会食の席なんですよ。その席の中でちょっとした仏教の話を聞ける機会があって、その時に聞いた話がものすごくわかりやすかったんです。わからなかったところも気軽に質問できました。社会にはそういった気軽に仏教の話を聞いたり、質問したりできる学びの場が用意されていないなと思ったんです。最初は直七法衣店の店舗で行っていましたが、現在はオンラインで行っています。
 
ーー仏教だけでなく、神道やキリスト教の話もテーマにされているのですね。
 
直七:はい。必ずしも仏教にこだわる必要はないと思っていて、単純に僕が興味を持っていたことと、たまたまご縁があった神道やキリスト教についても学ばせていただいてます。
 
ーー他には、どのような活動をされていますか?
 
直七:他には「読める!お経」や「5分で袈裟」を行っています。「読める!お経」は僕が生徒の立場になって、さまざまな僧侶から学んでいます。いろんな宗派のお勤めをしていて、浄土真宗の「讃仏偈(さんぶつげ)」(浄土宗では「歎仏頌(たんぶつじゅ)」)や「重誓偈(じゅうせいげ)」といったお経をおつとめします。
 
ーーさまざまな宗派とご縁があるのですね。
 
直七:それが直七法衣店の強みでもあり、僕の強みでもあると思います。法衣店は基本的に一つの宗派の袈裟しか取り扱いません。つまり、特定の宗派以外は知らないんです。でも、他の宗派を知っていたからといって批判されるわけではないので、僕は浄土真宗以外のことも勉強しています。
おかげさまで、多くの方からご好評をいただいています。僧侶の方々からも、新たな気付きがあるとのお声をいただいていますので「読める!お経」には学びと新たな気付きなどの要素が詰まっていると思います。
 
ーー「5分で袈裟」とはどういったものでしょうか?
 
直七:これは、その名の通り僕の専門分野である袈裟の話を5分程の動画にまとめて、YouTubeで発信しています。これも、僕自身の勉強のためでもありますし、袈裟を販売する時に、カタログでは伝えられない部分を伝えています。
 
カタログに載っているのは袈裟の写真だけなのですが、それでは実際に着たイメージが伝わりませんよね。なので、動画では実際に袈裟を着用してイメージをお伝えしています。他にも、なぜこの袈裟をデザインしたのか、といったことをお伝えしています。
それに、YouTubeを活用することで、袈裟の説明をした動画がどんどんアーカイブされていきますよね。口頭では1人ずつにしか伝えられなかった内容を、動画にすれば同時並行的に多くの方へお伝えできるんです。
 

「お寺さんって実は格好良いんやで」アウトプットを通して得られる気付き

   

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掲載日: 2021.08.30

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