【老後の悩み】娘に迷惑を掛けたくないのでどんな準備をしておいたらいいだろうか。
人生に「老苦」はつきもの。老いと上手に向き合い、前向きに暮らしていきたいものです。今回は、老後のさまざまな悩み相談を受け付ける「京都府高齢者情報相談センター※」の相談事例をご紹介します。
相談内容
78歳の女性が娘さんと一緒に来所されました。
夫が亡くなって5年が経つ。今は何とか独り暮らしができているが、いつまでこの状態を保っていられるか分からない。それぞれに家庭を持っている二人の娘には迷惑をかけたくないので、どのようなことを準備しておいたらいいかを教えてほしい。
回答
ご本人の希望をお聞きすると、できるだけ長く自宅に住み続けたいとのこと。しかしながら、寝たきりになったり認知症を発症してご近所に迷惑がかかるような状況になった場合には、あらかじめ選んでおいた有料老人ホームへ入居したいと思っておられ、ある程度の必要経費も準備できているようでした。
その他にも、既往歴やかかりつけ医の情報など娘さんに伝えておかなければならない情報はたくさんあります。現時点での情報を伝えておいても、時間が経つと内容が変わるものもありますのでエンディングノートを書くことをお勧めし、状況が変わった時には、こまめに書き換えておくことをお伝えしました。
そして最後に、「娘さんには、私に何か起こった時には保管してあるエンディングノートを見て欲しい、と伝えてくださいね」と助言させていただきました。
娘さんは、初めてお母さんの思いをお聞きになったようで、少し動揺されてはいましたが、娘に迷惑をかけたくないという気持ちはじゅうぶん伝わったのではないでしょうか。
2015年11月号掲載
※相談内容及び回答に基づいて行動に移される際には、最新の情報をお確かめください。
相談事例引用元はこちら
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他力本願ネット
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掲載日: 2022.03.31