海外の地でNamo Amida Butsu を伝える僧侶たち|浄土真宗本願寺派 開教使 募集
開教使、という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
浄土真宗本願寺派はアメリカやカナダ、ブラジルなど、海外の地でも多くの人に教えを伝えるために活動を続けています。
開教使とは、海外の寺院・仏教会を拠点として浄土真宗の国際伝道活動に携わる僧侶のことです。
いったいどのような僧侶がそれを志し、そしてどのような体験をすることになるのでしょうか。
実際に海外で活躍する開教使の声を、カナダ開教区トロント仏教会 大内祐真さんより伺います。
2022(令和4)年度 海外開教使研修生 募集要項はこちら
すべてのはじまりはホームステイ
初めて海外に触れたのは、私が小学生だったときです。両親が留学生をホームステイ先として受け入れたことがきっかけでした。英語はできませんでしたが、意思疎通を懸命に試みたことは今でも覚えています。このときからいつかは海外で働いてみたいと夢みるようになりました。
私の中で仏教と海外が結びついたのは、父親が元開教使であったと知った高校生のときでした。卒業後は宗教学に興味があったため、龍谷大学国際文化学部で、世界宗教と民族宗教を学びました。他宗教を知ることで仏教の魅力を感じ、さらに海外伝道への関心も高まり、2回生のときに開教使課程を受講しました。そこで出会った講師と友人が、私が開教使へ踏み出す一歩を前進させてくれたのは間違いありません。
【カナダ開教区 大内祐真】
カナダ開教の壮絶な歴史~強制収容所でも消えなかったお念仏の灯火~
カナダ開教が本格的に始まった1905年は、寺院が無かったため旅館の一室にご本尊を安置し仏事をしていたそうです。1911年にはカナダ史における初の仏教寺院が建立されますが、日米開戦を機に、所有物が没収され、約2万1千人が強制収容所へと収容されました。しかしそのような状況下でもお念仏の灯火は絶えることなく、収容所でも法要が行われたと記録されています。終戦後は新天地を求めて西部だけでなく東部へと移動する者が多く、カナダの主要都市への伝道が一気に進むこととなりました。
【サンデーサービス】
現代の私たちが想像もできない差別や貧困を乗り越えて建てられた開教区のお寺は、世襲制のかたちと異なる部分が多くあります。老若男女問わず、門信徒一人ひとりが寺院を大切にしてくださり、その護持発展のために今も惜しみなく活力を注いでおられます。
【トロント仏教会バザー(キッチン)】
【トロント仏教会バザー(本堂)】