「ちょっと怒られる」ぐらいの方法で、斬新なチャレンジを続ける青年僧侶の集い|広島青年僧侶 春秋会インタビュー<前編>

 

「ちょっと怒られるぐらい」のことを目指して。

 

(画像提供:広島青年僧侶春秋会)

 
――ご活動におけるやりがいを教えて下さい。
 
上園:会長としてやりがいを感じるのは、各部会がそれぞれ企画したものが完成したときです。達成感を味わう瞬間でもあります。そして、会員の一人としてもやりがいを感じることは、会員同士で仲良くなれることですね。将来、それぞれが所属寺の住職を務める日が来た際に、お互いが心強い味方になるかもしれません。
 
春秋会は高齢者施設で法話会を開いたり、繁華街で花祭りを開いたりするなど、お寺の外での企画もたくさんあります。そうした活動の中で、世間の人々が仏教や浄土真宗のみ教えに触れてくださるのも嬉しいですね。
 
春秋会は歴史が長く、OBの方も大勢いらっしゃいます。先日、あるOBさんから「ちょっと怒られるぐらいのことをしなさい」とアドバイスされました。それは会長としてプレッシャーを感じる部分でもありますが、これからも型を破っていくことを楽しみながら、活動を続けたいと思っています。
 
――組織としての課題はありますか?
 
上園:課題は、法務や育児で忙しい会員や、兼業をしている会員もいて、スケジュールが合わず全員が一度に集まれないことですね。とはいえ、任意団体である以上は強制参加を求めるのも難しいので、普段は集まれる人だけで集まることが多いですね。Zoom等のオンラインミーティングも活用しています。
 
春秋会は外部発信だけでなく、仲間づくりも大きな目的です。在籍できる間に仲間を作って、春秋会を卒業して住職になったとき、横のつながりで助け合って課題を乗り越えるのが一番の強みだと思っています。その意味で、新型コロナウイルス感染症で集まれなくなったのは大きな課題でしたね。夢を語ったり、課題を共有したりするのが以前にも増して難しくなりました。
 
――お寺や仏教が持つ魅力はどういったところにあると思われますか? 
 
上園:お寺は仏事をするためだけの空間ではないと思っています。とはいえ、多くの方にとって入りづらいのも事実です。一方、生きる中で躓くことは誰にでもあります。それが人間関係や仕事だったり、身近な人の死だったり……。そんなときに想いを吐き出しても良い、ただその空間に居ても良い場所がお寺ではないかと思います。
 
――ご活動における、今後のご展望をお願いします。
 
上園:私は今年40歳になったので、2023年3月で春秋会を卒業します。春秋会はこれまで、お寺とご縁の少ない人に対してのアプローチを続けてきました。任意団体としての身軽さを活かしてどんどんチャレンジできたと思いますし、後輩たちにもどんどんチャレンジしてほしいと思います。
春秋会の対象は若い世代なので、すぐに成果は出ないと考えています。10年後、20年後、一人でも多くの方がお聴聞をしにお寺へお参りいただければ嬉しいですね。
 
そして、先日2023年2月26日(日)には24回目の仏教文化講演会が行われました。今回の仏教文化講演会では「イマココ、仏教のある人生」をテーマに、webムービーやホームページを制作し、講演会当日はwebムービーの発表を行なった他、釈徹宗さんと家入一真さんによる対談を行いました。
 
――大変興味深いご活動です。ご活動の様子を教えていただけませんか?
 
上園:分かりました。では、続けて仏教文化講演会の実行委員長を務めました廣幡を迎え、活動の内容をお話しさせていただきます。
 
インタビューは後編に続きます。後編では、春秋会が現在取り組まれていることについてお伺いしました。
 

<インタビューの続きを読む>
お坊さんがwebムービーを作った話|広島青年僧侶 春秋会インタビュー<後編>(3月10日公開予定)
   

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掲載日: 2023.03.09

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