地域の平和を守り、子どもたちの慈悲心を育む「ネイチャーレッド」の活動とは|三浦誠さんインタビュー<後編>

  
――ご活動の中で、大切にされていることを教えて下さい。
 
三浦:子どもの想いを裏切らないように、子どもたちの夢を壊さないように接することですね。会話するときも子どもの目線になって話したり、子どもたちの想いを聴いてあげたりするようにいます。また、可能な状況なら抱きしめてあげることもあります。ヒーローに会えたという感動体験に繋がり、成長する過程で何かいい影響が出れば良いですね。
 
ーー子どもたちも喜んでくれているのではないでしょうか?
 
三浦:子どもたちはもちろん喜んでくれていて、ネイチャーレッドをお絵描きした手紙を受け取ったこともあります。保護者の方からも「すごく嬉しがっていました」と感想をいただくことも多いです。
 
また、門信徒の方々も理解してくださっています。さすがに門信徒の方々には驚かれるかなと思いましたが、振り返れば私が東京から来た時点で驚かれていたと思います。ネイチャーレッドの活動を始めた時点で、すでに門徒さんとは深くお付き合いしていたので、活動に反対されるようなことはありませんでしたね。
正福寺では「子ども寺子屋」という活動も12年ぐらいやっています。なので、子どものために活動することへの理解は深かったと思います。
 
――ご活動を通して、どういった気付きがありましたか?
 
三浦:子どもも大人も、ヒーローは好きなんだと気づきました。大人の方々も、ヒーローを前にして、童心に帰ることができるんですよね。また、意外にも女性が嬉しそうに見ておられるのが印象に残っています。門信徒のおばあちゃんがノリノリで楽しんでいる様子を見て、もしかすると仏教婦人会の研修でも披露できるのでは?と思いました。
 

(画像提供:三浦さん)

 
――最後に、今後のご展望をお願いします。
 
三浦:ネイチャーレッドの活動では、引き続き子どもたちに笑顔を届けつつ仏法を伝えられればと思っています。
 
子どもが関わることだったら何でもやってみたいですね。お寺でもヒーローとして法話をしたり、仏法仕立てのヒーローショーをしたりできれば良いですね。島根県内はもちろん、他県のお寺さんの法要や、カフェなどお寺以外の場所ですることもあります。新型コロナウイルス感染症が終息すれば、保育園や養護学校へも訪問出来るようになると思います。ご縁さえ整えば、ネイチャーレッドの活動を通して沢山の子どもたちはもちろん、大人やご年配の方ともお会いしたいですね。
グッズ展開も進んでおり、近日中にはアレルギーを持っている人にも優しい「ネイチャーレッドカレー」が販売予定です。
 
過疎が進むなか、地方寺院の護寺は非常に厳しくなっていくと思います。でも、私は最後まで守るべきはお寺の伽藍ではなく、仏法であると思います。子どもたちに仏法を伝えていくことで、将来何かのご縁で花開くかも知れません。
大きくなったときに、たとえ地元のお寺に戻ってこなくても、どこかでご仏縁を結んでいただければ良いですね。そういう意味で色々と発信できれば良いなと思っています。
 
――ありがとうございました。
 

編集後記

 

(画像提供:三浦さん)

 
法衣の姿から、真っ赤なスーツ姿へと変身し、子どもたちに感動を与え続けるネイチャーレッド。
「ヒーローに出会う」という体験とセットで仏教を伝えることで、子どもたちの記憶に仏教やお寺の存在が強く残り続けるのかもしれません。
ご活動の幅も大変広く、子どもたちのために尽力される三浦さんの想いを感じられるインタビューでした。三浦さん、ありがとうございました。
 

   

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掲載日: 2023.03.29

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