お寺を嫌いにならないために。|「ゆかり広場」、「味噌づくり」活動―北海道千正寺

 

「味噌作り」活動の様子(画像提供:高塚さん)

 
――なんと、お寺で味噌を作っておられるのですね!味噌づくり活動の良さはどういったところにありますか?
 
高塚:味噌作りは手間がかかる上、長期にわたります。1年間に3回くらいお寺に出入りすることになるので、初回を含めると4回はお寺に来ていただくきっかけが生まれるんです。
お会いして交流するうちに、だんだん味噌づくり以外にもやってみたいことが自然と出てきたんですね。例えば「飯寿司(いずし)」と呼ばれる、冬に食べる北海道の郷土料理があり、その作り方を習う場が生まれたり、着物の着付けを学ぶ場が生まれたりしました。いずれも、仏教婦人会の方々が地域の若いお母さん世代に技術を伝える場になっています。「楽しんでくれたら良いから」という婦人会のご厚意もあり、参加費もいただいておりません。
 
――高齢者世代のご活躍の場にもなっているのですね。
 
高塚:味噌造りはまさに高齢者世代にとってのご活躍の場になっていますね。自分で味噌を造りたいという若い人におばあちゃんが教える場、仏教婦人会のおばあちゃんが指導する。お寺が接点となり、高齢者世代と若年層世代が繋がることが多いです。
 

着付け教室の様子(画像提供:高塚さん)

 
――若いお母さん世代への告知はどうやって行われているのでしょうか?
 
高塚:子どもの同級生の母親や、知人の紹介で来られることが多いです。また、私が個人的に行っている、小学校での読み聞かせ活動がご縁となって来られる方もいらっしゃいますね。
基本的にお寺は門信徒だけでなく、様々な方が来られる場所だと思っています。他のお寺の檀家さんが来られることもあり、中には活動に参加するうちにお寺の行事を手伝ってくださるようになった方もいらっしゃいました。
 
――手伝っていただくこともあるんですね。
 
高塚:そうですね。というより、私からお手伝いお願いすることもあります。
どなたかと一緒に活動を行うためには、手伝う方が「自分が手伝っている」という意識を持ってもらうことがすごく大事だと思っていて、例えば、毎年12月にはみんなのお楽しみ会という集まりを行っていますが、そのときも仏教婦人会や若いお母さんの方々に手伝ってもらっています。子どもたちが楽しく遊ぶために仏教婦人会はレクリエーションのお手伝い、ボーイスカウトやイベントで来られる若いお母さんはご飯作りのお手伝いと、それぞれが楽しみながらも充実感を持ってもらうようにしています。
 

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掲載日: 2022.07.29

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