電話に次ぐ、新たなお寺の連絡手段?|お寺のLINE活用術―広島県崇興寺<前編>

 
多くの方が使っているメッセージアプリ「LINE」。職場の人や家族、友人との連絡に、今では欠かせないツールとなりました。そんなLINEをお寺でも活用する方法があるといいます。
この度、お話を聞かせていただいたのは広島県福山市の崇興寺住職の枝廣慶樹(えだひろ・きょうじゅ)さん。崇興寺では、LINEを活用して門信徒との連絡や悩み相談を実施されています。今回のインタビューでは、LINEを活用する方法やそのメリットについてお伺いしました。
 

崇興寺の枝廣慶樹(えだひろ・きょうじゅ)住職

 

崇興寺について
明石山崇興寺。広島県福山市に所在。
1671年に開基。2022年で351年目を迎える。もともと海だった場所を干拓して出来た川口村(現在の福山市川口町・東川口町)が誕生した同年に開基。その後、移転することなく現在に至る。
住職は枝廣慶樹(えだひろ・きょうじゅ)さん。

 

もう一つの電話として

 

(崇興寺のLINE公式アカウントの様子)

 
――LINE公式アカウントのご活用を始められたきっかけをご教授ください。
 
枝廣 慶樹さん(以下:枝廣):電話番号をもう一つ持つような感覚で始めました。LINE公式アカウントというと、こちらから情報発信をするイメージがあるかもしれませんが、崇興寺ではLINEでも問い合わせはできるように、という目的のほうが強かったりします。電話に加えて、もう一つの連絡手段として、活用しており、仏事の相談や法事の予約、悩み相談といった部分で活用しています。
 
――高齢者はLINEをあまり使われないイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
 
枝廣:感覚論にはなりますが、60歳代以下の方々はほとんどLINEを使っておられます。さすがに70歳代以上だと少ないですが。
そして、LINEは気軽なイメージがあるからか、ちょっとした相談や連絡のメッセージを送ってこられることが多いです。丁寧度として、一番フランクなのがLINE、次に電話、一番丁寧なのが直接来寺というイメージです。とはいえ、まだまだ電話連絡が主流ですね。
 
――お寺の公式LINEアカウントの、具体的な活用手法を教えて下さい。
 
枝廣:まず、大前提としてご自身のLINEアカウントを用意する必要があります。スマートフォンであれば、はじめにLINEの「Official accunt」というアプリをダウンロードして、そこからご自身が個人で使われているLINEのIDを紐づけする形で新たに公式アカウントを作成することができます。
 
PCで行う場合は、インターネットで「LINE公式アカウント」と検索の上、ホームページから登録を進める流れになりますね。手順としては個人のLINEを作成するのとほぼ同じ、ある程度スマートフォンを活用している方であればそんなに難しくはないと思います。
なお、公式LINEを開設しても個人のアカウントが消されるわけではなく、個人のLINEアカウントと公式のLINEアカウントの2つを並行して管理していく形になります。
 
――2つのアカウントを管理するのは大変ではないでしょうか?
 
枝廣:むしろ、1つのアカウントでプライベートとお寺の情報を管理するほうが大変だと思います。
私もかつては個人のアカウントでお寺への連絡も受けていた時期があったのですが、どうしてもメッセージが混同して埋もれてしまいます。それが重要なメッセージだと大変です。公式アカウントに移行してからは、お寺に関することはすべてそちらに集約できるようになったので、かえって楽になりました。
 
また、公式アカウントは数人で運用が出来るところも良いですね。坊守も公式アカウントをスマートフォンに紐づけていて、メッセージが寄せられると、2台に通知が来るようになっています。もちろん、返信も可能なので、私が忙しいときに変わりに坊守が対応できるところが便利ですね。
 

公式LINEの活用法とは?

   

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掲載日: 2022.08.22

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