希望のある将来を生きるために|Fridays For Future Kyoto 寺島美羽さんインタビュー<後編>
希望のある将来が欲しいから
写真提供:Fridays For Future Kyoto
――寺島さんはなぜ気候変動問題をご自身の課題とされたのでしょうか?
寺島:きっかけは高校三年生の春、授業でグレタさんのスピーチを聞いたことです。当時の私は、気候変動の現状を全然知らず、初めは彼女が何故怒っているのかさえもわかりませんでした。
また、グレタさんのように自分の思いを表現することもできなかったため、無知である自分自身への恥ずかしさや無力感が、気候危機を自分ごととして捉えるきっかけとなりました。
そして私もなにか行動しなければいけないと思って、FFFの活動や気候変動問題について自分なりに調べたり、ワークショップに参加したりしているうちにメンバーからお誘いをいただいて、FFFKyotoに参加しました。
私自身、希望のある将来を生きたいと思いますし、誰もが望むものだと思っています。このような生きたい社会を望むからこそ、その障壁となる気候危機を私自身の課題としても捉え、活動しています。
――今後、どのような展望をお持ちですか?
寺島:FFFとしてはやはり気候正義に基づいた、被害をより大きく受けてしまう人々や将来世代が救われる気候変動対策がなされていくことを求めます。
今後、気候危機が深刻化していくことが予測されている中で、より積極的に色々な社会活動を行っている人たちと連帯しながら活動を広げていきたいです。
他には、京都市の行政の方との取り組みや委員としての活動は非常に大きいと思っています。FFFKyotoのメンバーで話し合った内容や同じ志を持つ人たちと関わり感じたことをしっかりと議論の場に出していければ。
市民の方から事業者の方などと協力してSDGsに取り組むのが当たり前の社会にしたいですし、それを通して人々と京都が活性化する後押しが出来れば良いなと思っています。
編集後記
「私たち日本の学生は、気候変動問題によって将来大きな被害を受けるだろうという面では被害者ですが、温室効果ガスを多く排出する先進国で生活しているという面では加害者でもあります」と、責任感をにじませる寺島さん。
この先も彼女は、そしてFFFは気候変動問題の解決を求めて活動を続けるのでしょう。
今の若者たちにその責任を負わせてしまったのはいったい誰なのか。気候変動はいったい誰の問題なのか。私たちは考える必要があるかもしれません。
プロフィール
Fridays For Future Kyoto/ Japanオーガナイザー。
高校生の時に見たグレタ・トゥーンベリさんのスピーチに感化されたことを機に活動を始める。人と関わり、対話を通して気候危機を含む様々な社会問題とのつながりを思索した活動を作ることで京都の新しい運動について模索中。令和3年度京都市地球温暖化対策推進委員会委員。立命館大学国際関係学部2回生。