如実知見 にょじつちけん【インスタ法話】
如実知見 にょじつちけん
ものごとの真実の相をありのままに正しく見抜く仏さまの智慧の眼。
完璧に見ることができるのは仏さまのみ。仏語。
↕
私達は自分の都合、価値観や先入観でものごとを見ている。
〈一休さん(一休禅師)のエピソード〉
とある村に一本の曲がりくねった松の大木がありました。
通りかかった一休さんは、村人たちに「この松をまっすぐ見た者には褒美をやろう」と言いました。村人たちは遠くから見たり、寝そべってみたりと様々に工夫を凝らしてまっすぐ見ようとします。
村人の一人が、「いやぁ、しかしどこから見てもこの松は曲がっているなぁ」とボソッと言いました。それを聞いた一休さんは、「あななはこの松をまっすぐ見ることができた。褒美をやろう」
こんなエピソードです。
曲がりくねった松は、
曲がりくねっていると
見ることが、松をまっすぐ
見るということです。
私達は、「まっすぐ見る」
と聞けば、まっすぐ見るということにとらわれ、
先入観でものごとを見てしまいます。
仏さまの「如実知見」とは、どのような
状況下でも、「ありのままに見る」ことのできる
真実の智慧によって開かれた世界だったのです。ナモ!
Author
他力本願ネット
人生100年時代の仏教ウェブメディア
「他力本願ネット」は浄土真宗本願寺派(西本願寺)が運営するウェブメティアです。 私たちの生活の悩みや関心と仏教の知恵の接点となり、豊かな生き方のヒントが見つかる場所を目指しています。
掲載日: 2022.06.11