ゴールは「必要とされなくなること」?|NPO法人Life is Beautiful<後編>

(写真提供:Life is Beautiful)

 
NPO法人Life is Beautiful。前編記事では、設立の経緯や、団体名に込められた理念についてお話しいただきました。では、具体的にはどういった活動を展開されているのでしょうか?
前編に引き続き、理事長の山下 和典(やました・かずのり)さんと、副理事長の小林 篤史(こばやし・あつし)さんにお話を伺いました。
 

 

モヤモヤを晴らして、更に良い世の中へ

 

(写真提供:Life is Beautiful)

 
ーーLife is Beautifulでは、主にどういった活動をされていますか?
 
山下 和典さん(以下:山下):現在は大きく3つの活動を行っています。ひとつはコミュニティ作りによる研修事業、もうひとつがYouTubeで展開している「そもそもチャンネル」です。
また、ケアを必要とする子どもたちを対象に「ぽれぽれcafe」という居場所と食事を提供する活動も行っています。
 
ーー研修事業とはどういったものでしょうか?
 
山下:研修事業は2019年2月ごろから始めた取り組みで「生きる」をテーマにした研修を通して、みんなで考え、話し合う場です。
 
ーー研修事業では、どういった内容の研修をされているのですか?
 
小林 篤史さん(以下:小林):Life is Beautifulの理念に沿いつつ、例えば「たべることだすこと研修会」(摂食、嚥下、排泄の認知症支援)や「多職種に知ってほしい介護保険のこと」といった、医療介護職の方々が、研修の翌日から現場で活用できる知識やノウハウを提供しています。
 
ーー研修事業にはどういった方が参加されていますか?
 
小林:医者や看護師、薬剤師と言った医療介護に従事されている方が多数を占めています。時々、研修会のテーマの当事者の方が来られることもあります。
 
ーー参加される方はどんな疑問を持っておられるのでしょうか?
 
山下:明確な疑問というよりはモヤモヤとした悩みを抱えて来られる医療介護職の方が多いです。実践の中で疑問を抱いていると言いますか。答えを求めているわけではなくて、どちらかというと自分の考えていることや実践していることが「やっぱり間違ってなかったんだ」と確認に来られる人が多いですね。
 
ーー何かを最初から学ぶというよりは、答え合わせや後押しを求めて来られるのですね。
 
小林:そうですね。本当はこうすべきだと思っていても、所属している組織のしがらみで実践できないことって、ありませんか?
もっとこうすれば良いのにとモヤモヤしている時に、その業界のフロントランナーが講演でモヤモヤした部分と重なることを語ってくれると、「あぁやっぱり間違っていなかった」って思える。すると、今まで抱えていたモヤモヤが晴れて、自分に自信が付き、次の行動へ繋がっていくと思うんです。
 
ーー研修事業を通して、何か成果はありましたか?
 
山下:最近は講演を聞いた参加者が別の方に内容を共有していたり、こんな実践が出来ました、といった報告が寄せられるようになりました。これまでは講演するだけで終わっていたのですが、この研修事業が次の展開へと繋がっているのがとても嬉しいですね。
 

「そもそもチャンネル」、「ぽれぽれカフェ」の活動とは?

   

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掲載日: 2021.11.25

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