再確認する浄土真宗寺院の魅力。これからのお寺のカギは「法座」!│東京都照恩寺<前編>
浄土真宗といえば法座
(写真:照恩寺Instagramより)
――何よりも法座を大切にされてきたお寺なんですね。そんな照恩寺さんでされている法座について教えてください。
溝口:前住職の時代にできた形を継承していまして、基本的に「聖典講座」、「13日の法座」、「第4土曜日の法座」を月に1回ずつ、合計月3回勤めています。加えて、元旦会や永代経、降誕会、春と秋の彼岸会、報恩講を、また盂蘭盆会は新暦と旧暦で2回行っております。
聖典講座は、名前の通り聖典を学ぶ勉強会の要素を含んだ法話会で、前住職と私で勤めています。
そして毎月13日の法座は照恩寺セレクトの布教使さんにお取次ぎいただいていて、第4土曜日の法座では築地本願寺さんセレクトの布教使さんにお取次ぎいただいています。それと新たに「はじめての法座」を今年から勤めています。
――月3回行われている法座に、こだわりなどはありますか?
溝口:こだわりというわけではありませんが、やっぱり法座は五感で味わうのが醍醐味だと思っているので、なるべく直にお参りに来ていただきたいと思っています。宗教空間の中で法話を聞くことで感情が静かに揺さぶられる感覚を味わっていただきたい。最近は動画や配信などで法話が聞けるようにもなりましたが、照恩寺は今後も出来ることなら法座を増やして「お寺に参るカタチ」を推奨していきたいですね。もちろん感染症対策には十分配慮しております。
――新型コロナウイルスの影響で以前のように法座ができなくなったことで、お聴聞の機会が少なくなってきているようにも感じます。そんな中で、照恩寺さんのように宗教空間でのリアルな法座も大切にしていきたいですね。
溝口:やはり私は浄土真宗のアピールポイントは、法座だと思っています。現代だからこそ法座は、これからのお寺のカギになっていくと思います。私はその良さを出来る限りアピールしていきたい。
照恩寺の法座は月に1~2人程の新しい方がお見え下さいます。法座への関心を持ってくださる方は今の時代にもおられるわけですから、入りやすさを強調し、ストレートに法座をアピールしていくべきではないでしょうか。
ですから私は法座自体のイメージ刷新に向けて今年から「はじめての法座」を企画しました。