猟犬だったシーマの話|譲渡会の動物レポート#46
(写真提供:HAPPY PETS)
名前:シーマ
年齢:当時2歳くらい
性別:メス
ポインター系ミックスのシーマは、ある県の山中に捨てられていました。
保健所で保護されていたところをボランティアのかたが一時的に引き取り、そこから飛行機に乗って今の飼い主さんのところへやって来たのだそうです。
シーマはおそらく実際の狩猟で活躍していた猟犬だったのではないかと思われます。とても活動的で、興奮しやすい、いわゆるハイパーアクティブと言われる性格で、動物を見ると「スイッチ」が入ってしまいます。
今の飼い主さんのようにドッグトレーナーとして経験を積んだかたでなければ、一緒に暮らしていくのは難しかったかもしれません。
(写真提供:HAPPY PETS)
「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」に基づき、各都道府県で定められたイノシシやシカなどの狩猟期間はおおよそ11月から2月。それが終わる毎年3月から4月は、全国の保健所や愛護センターで猟犬種の犬たちが多く保護されます。一緒に暮らすのは大変だからという理由からか、狩猟期間が終わると猟犬を捨ててしまう人がいるのだそうです。
捨てられることが多いこれらの猟犬たちは、中型以上の大きさであることがほとんどです。保護されても里親になってくれる人は見つかりにくく、たとえ見つかったとしても、その後手に負えなくなってしまうことも少なくありません。
シーマのように、トレーナーとしての経験を持つ飼い主のかたに巡り会えるのは一握りでしょう。
(写真提供:HAPPY PETS)
ボランティアのかたや、今の飼い主のかたに救われなければ、あと数日で殺処分を受ける運命にあったシーマ。
今は他の保護犬たちと穏やかに毎日を過ごしています。
京都市の一念寺さんで行なわれている保護動物譲渡会「いぬとねこ」。こうした動物たちのいのちを考える活動は世界の各国で拡がりを見せており、他力本願ネットでも譲渡会でご縁を待つ/ご縁のあった保護動物たちの写真をお届けしています。かわいい動物たちの写真を通して「いのち」を考えるきっかけになれば。
今後、こうした動物たちをとりまく現状について、一念寺譲渡会に限らずさまざまな情報をお届けいたします。
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