【老後の悩み】認知症を発症するかもしれない妻の為に準備できることは?
人生に「老苦」はつきもの。老いと上手に向き合い、前向きに暮らしていきたいものです。今回は、老後のさまざまな悩み相談を受け付ける「京都府高齢者情報相談センター※」の相談事例をご紹介します。
相談内容
60歳の男性からの相談。
妻の家系は認知症になった人が多く、妻の母も現在認知症である。一般的に考えて、男性よりも女性のほうが平均寿命が長く、自分が先に死んでしまって、妻が独居になり、しかも認知症を発症したとすると、妻は独りで生きていけるのだろうか。妻が困らないように、準備しておけることはあるのだろうか。子どもは2人いるが、関東に住んでいるため介護を頼める状況ではない。
回答
奥様は、今のところ認知症らしい症状はないとのことです。ご主人は「妻が孤独死をして、数週間も誰にも発見されない」という状況だけは避けたいと考えておられるようです。
認知症があるから独り暮らしを続けられないということはなく、介護サービスを上手に活用して自宅で生活を続けている方はたくさんおられます。何か困ることがあれば地域包括支援センターか担当のケアマネ―ジャーに相談をして、介護サービスや公的なサービスを出来る限り利用してください。そうすれば、介護事業所の方たちが頻繁に家を訪れることになりますので、孤独死から数週間も発見されないという状況を防ぐことができます。
ただ、認知症の症状が進み、徘徊やご近所に迷惑のかかる行動が現れ出すと、独り暮らしを続けることが難しくなっていきます。そのときには、認知症対応型グループホームや介護老人福祉施設等の施設へ入居される方が安心かもしれません。お元気な間に、どこにどのような施設があり、費用がどの程度必要なのかを調べておかれるのがいいと思います。
2013年9月号掲載
※相談内容及び回答に基づいて行動に移される際には、最新の情報をお確かめください。
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