遊んで、作って、仏教に触れる?人と人とをつなぐマスキングテープができるまで│HIROMARU PROJECT藤井大樹さん、藤田圭子さんインタビュー<前編>
弘まる「おてらnaマステ」とその背景
(写真提供:HIROMARU PROJECT)
――おてらnaマステの製作費はクラウドファンディングによって募られていましたよね。
藤井:はい。クラウドファンディング(以下:クラファン)は資金集めと広報のために始めました。そのうえで大変だったのがやはり準備ですが、今回利用させていただいたクラファンの支援会社が手厚くサポートしてくださいました。事前準備もですが、企画ページを立ち上げてからどういうふうにお金が集まっていくか、その後の予想と対応についても相談に乗っていただきました。
――主にどういった方が支援されたのでしょうか?
藤井:支援してくださった方の多くはお寺の方で、おてらnaマステを活用して新しいことを始めたいと支援してくださる方が多かった印象ですね。普段お寺にご縁のない方に広まったらいいなという思いももちろんありましたが、「仏教的遊びツールを弘めたい」というテーマで始めた企画なので、お寺さん側が広めてくださるのも大歓迎です。
実際返礼品にはマステとボードが入っているので、お寺でイベントをするときなどに活用していただいていると思います。
藤田:返礼品といえば「マステ製作ノート」も含めましたよね。マステは、売っているところはよく見かけても、自分で作るとなるとまず何から始めれば良いのかわからないと思いませんか?私たちもそうでした。だからこそ、製作のノウハウを共有することで、おてらnaマステ以外にも遊びツールが生まれやすくなればいいなと考えました。
製作ノートは現在おてらnaマステのホームページで一般公開しているのでよければご覧ください。
https://hiromaru.fun/lp/otera-na-maste/
――おてらnaマステの反響はいかがですか?またこの活動を通して新たに気づかれたことはありますか?
藤井:実際おてらnaマステを使って遊ばれているのは子どもたちですが、お母さんたちから「こんなマステがあるんですか?」と嬉しいリアクションもらえることもあります。遊ぶのがもったいないと使用せず保管してくださっているお寺さんもありますね。
仏教を伝える方法はいろいろあると思います。その中で、儀礼や法話はとても大事ですよね。
でもいろんな方法の一つとして、遊ぶことも伝道になるんじゃないかと思っています。子どもさんたちはお寺で遊びながら知らなかったことを知ったり、お寺という場所に親しんだりしてくださいます。おてらnaマステのワークショップを通して、伝道のかたちもいろいろあるという気づきを得ましたね。
藤田:お金の大事さにも改めて気づきました。クラファンや助成金の申請などの資金集めは大変でしたが、お金についての知識や工面の方法も学べたので、本当にこのプロジェクトに携われてよかったと思います。
「あったらいいな」を実現するうえでいろんな人の協力は必須ですし、またお寺が中心となってご縁を結び、一緒に考えていけたら良いのではないかと思います。
(写真提供:HIROMARU PROJECT)