不思議[ふしぎ]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】

不思議[ふしぎ]…「不思議ちゃん」なる新語も
 
「不思議な事件だね」「○○の七不思議」など、不思議は、思いはかられないこと、いぶかしいこと、あやしいことや奇怪という意味の日常語です。
 
現代人は、合理的理解の及ばないものはあり得ないと思っている人が多いので、不思議というときには、異様なものという思いが先立つようです。
しかし、人智を超えたものには、もっと謙虚になるべきですよ。
 
不思議は、もともと、「不可思議(ふかしぎ)」の略です。
人間の言葉で言い表したり、心でおしはかることのできないことをいい、仏の悟り、智慧(ちえ)や誓願などの形容に用いる語で、仏典にはしばしば登場します。
 
『維摩経(ゆいまきょう)』【※】には「不思議品(ほん)」という一章があり、「諸仏菩薩に解脱(げだつ)あり。不可思議と名づく」と説かれています。
阿弥陀仏(あみだぶつ)【※】を不可思議光仏というのをはじめ、『歎異抄(たんにしょう)』【※】には「弥陀の誓願不思議に」とか「不可称不可説不可思議の故(ゆえ)」とあるなど、その用語例には数多く見受けられます。
 
【※『維摩経(ゆいまきょう)』】
『維摩詰所説経』三巻の略。鳩摩羅什訳。
富豪で大乗仏教の奥義に達した在家信者の維摩を主人公に、空思想を背景として在家主義を主張した大乗経典。聖徳太子の『維摩経義疏』を通じて日本仏教にも影響を与えた。
 
【※阿弥陀仏(あみだぶつ)】
阿弥陀如来。略して弥陀。浄土教の本尊。
阿弥陀とは「はかりしれない」という意味で、無量光仏とも無量寿仏ともいう。
一切の衆生が救われることを願い、この願いが達せられなければ自分も仏にならないと誓って修行を重ね、ついに仏となって西方極楽浄土を建立して衆生を救う。
 
【※『歎異抄(たんにしょう)』】
親鸞聖人の滅後、その教えと異なる解釈が生まれてきたことを嘆いた聖人の直弟子である著者(おそらく唯円)が、正しい信心を示すため、自分が聞いた聖人の言葉に基づいて、その教えを示し異議を批判した書。十八章からなり、前半の十章は親鸞聖人の法語を記し、後半の八章は当時行われていた種々の異議を取り上げて批判している。
 
宇宙のイラスト
 

「くらしの仏教語豆事典」より転載
(ホームページ用に体裁、ふりがな等を調整しております)
 
 
記事作成:他力本願.net
掲載日: 2013.05.07