達者[たっしゃ]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】
達者[たっしゃ]…聖徳太子も使った言葉
「お達者でなによりですね」「この人は水泳が達者でね」
「あの人は芸達者ですよ」「お達者な口ですこと」
達者にはいろいろな意味があるようです。
学術や技芸の道に熟達した人、ものごとに上手な人、
ちょっと軽蔑の意味を込めて、したたか者、あるいは、
健康状態の優れていること、または、足の丈夫なことなど、
その意味するところはさまざまです。
聖徳太子(しょうとくたいし)の『十七条憲法』の第一条
「和を以(もっ)て貴(とうと)しと為(な)す」は有名ですが、その後に「亦(また)、達者少し」
という語句があります。この場合、達者を「さとれるもの」と読んでいます。
仏教では、このように、真理に到達した者とか、悟った者とか、
大局を見通している者のことを達者といいました。
達人とか達道人という場合もあります。
それが、さまざまな意味に発展していったのでしょう。
みなさん、お達者でお過ごしくださいね。
「くらしの仏教語豆事典」より転載
(ホームページ用に体裁、ふりがな等を調整しております)
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掲載日: 2013.06.10