お寺はもっと開いていくべき?多くの人に山門をくぐってもらうためにできるコト│百濟高昌さんインタビュー<後編>

写真提供:百濟さん

 
山口県の善照寺で住職をされている百濟高昌(くだら・こうしょう)さんに引き続きお話をうかがっていきます。前編では、サラリーマンをしながらバンド活動に明け暮れた日々についてお話しいただきました。
後編にあたる今回は、僧侶としてお寺に戻られてからの人生についてうかがっていきます。
 

 
 

僧侶らしくない生活をしたからこそ、仏教を学ぶのは楽しかった

 
――山あり谷ありのバンド人生を経てお寺に戻られた百濟さん。お寺に戻って来て、まずしたことは何ですか?
 
百濟高昌さん(以下 百濟):お寺に戻ったはいいものの、僕は仏教を何も知らない状態でした。このまま僧侶をするわけにはいかないと、そこから仏教の勉強を始めました。32歳になって、お寺以外の社会を見てきたうえで、改めてする勉強は楽しかったです。ご法話を聞かせていただくのも好きですね。幼少期から両親祖父母と本堂にお参りしていたことが基盤になってくれているのかもしれません。
 
それでも、やっぱりこれまで学んでこなかったことへのコンプレックスはあったので、僧侶として足りていない部分を少しずつ埋める作業をしていきました。今現在も全然埋めきれていないですが、近隣で仏教講座や浄土真宗の勉強会がある際には、なるべく参加するよう努めています。今はさまざまな勉強会もリモートがあるので、その恩恵も受けています。
 
――お寺から離れていたときのご経験が、僧侶になってから活きているなと思われることはありますか?
 
百濟:僧侶らしくない生き方をさせてもらった10年間のすべてが活きていると言えるんじゃないでしょうか。例えば、お寺でコンサートを行う際の音響関係のお手伝いができることにしても、今回のインタビューにしても、10年間の経験やご縁という地盤がないとできていないと思うんですよ。
バンドマン・サラリーマン時代から知り合いだった唯一の先輩僧侶が、僕の経歴に興味を持ってくれて山口教区のお仕事に誘っていただき、現在は本願寺山口別院の広報部長をさせていただいていますし、やっぱり、繋がっているなと思いますね。
 
――僧侶として活動されるうえで、どのようなことを大切にされていますか?
 
百濟:「お寺さん」と呼ばれることを当たり前に思わないこと。
やっぱり周りの方はお寺の人、僧侶を特別視してくれます。信頼の土壌があるといいますか。
 
それだけ僧侶は常に地域から注目されているんだ、という捉え方もできますし、そういう文化の中に我々僧侶は置かれているんだということは意識しておかないといけないと考えています。環境に甘えない僧侶でいることで、地域に開かれたお寺であり続けることができると思うんです。
ご門徒を代表して、一歩前で袈裟を纏って「僧侶」という立場で法要を努める立場の責務を重く感じています。
 
 

「地域に開かれたお寺にする」ために行っていることとは?

   

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掲載日: 2022.03.18