人生を立て直すお手伝い。保護司という活動とは。|古川佐奈江さんインタビュー<後編>

 
本願寺派布教師として、日々多くの方に浄土真宗のみ教えを伝えられている古川佐奈江(ふるかわ・さなえ)さん。そんな古川さんは、僧侶としてのご活動と並行して、「保護司」と呼ばれる活動も行われています。
保護司とは、いったいどんな活動なのでしょうか?その活動内容は?難しさは?
インタビュー後編では、保護司に関することをお伺いしました。
 

 

保護司とは?

 

(画像提供:古川さん)

 
――古川さんは10年ほど、保護司のご活動をされているとのことですが、そもそも保護司とはどういったご活動でしょうか?
 
古川佐奈江さん(以下:古川):言葉だけで言えば犯罪をした人、非行のある少年の更生、立ち直りを助けるとともに、犯罪の予防をはかるための宣伝や啓発活動もおこないます。端的に言えば、罪を犯してしまった人の更生と社会復帰をお手伝いさせていただくボランティアですね。
 
――そもそも、古川さんはどうして保護司になられたのでしょうか?
 
古川:母からの指名だったんです。指名された当初は戸惑いましたが、同時に阿弥陀さまの姿を思いました。私は救いの条件をつけない阿弥陀さまが好きなんです。それに、いただいたご縁を自分で断ち切るようなことをしてはいけないと思いました。母も、私にできると思っているから頼んでくれたんだろうと思い、保護司になることを決意しました。
 
――保護司のご活動の内容を教えてください。
 
古川:保護司としての関わりは、対象の方がまだ刑務所にいらっしゃるときから始まります。対象者が仮釈放後の帰住先を希望されますと、帰住先の状況を把握する必要があります。指定された帰住先に行って、同居人の有無や一緒に更生を支えてくださる引受人となる意思の有無などを確認します。時々、刑務所からお手紙をもらう事もあります。
丁寧な文面に私も心ひきしめ、お返事を書いたりもします。
保護観察中は対象者の自宅へ訪問したり、家に来てもらったりして、その後の生活を見守ります。訪問の頻度は月に1~2回であることが多いですね。
 
――ひとりの対象者につき、どれくらいの期間を担当されるのでしょうか?
 
古川:その方によって違います。対象者が未成年の場合は、成人を迎えるまでといった決まりもありますが、定められた保護観察期間は人それぞれですし、私の場合は、数年の方もあれば、環境調整だけの時もありました。
 
――対象の方とお会いするとき、どういったお話をされるのでしょうか?
 
古川:やはり「最近の生活はどうですか?」、「体調はどうですか?」と困っている事はないかをお尋ねしますが、世間話が多いです。その中で愚痴を聞くこともありますし、悩みを聞くこともあります。そして聞いた話は絶対に外に漏らすことはしません。と考えると、坊守としてご門徒のお話を聞くのに似ていますね。
 
――保護司のご活動の中で、大変なことはありますか?
 
古川:報告書を書く時でしょうか。報告書には、訪問の日時や様子などを保護観察所から決められた期限内に提出するのですが、個人的な思いこみで書くことのないよう気をつけていますが、会話中にメモをしないようにしているので、その時の内容を思い出しながら書くことでしょうか。記憶を辿るのが大変かもしれません。
 

決して見捨てないお方がいらっしゃるからこそ

   

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掲載日: 2022.05.25