「困ったときの住職さん」地域や商店街のために僧侶としてできること?│安武義修さんインタビュー<後編>

 

写真提供:安武さん

 
――時代が移り変わる中で、なぜ安武さんは新たなことに挑戦しようと思われたのでしょうか?
 
安武:変化しながら続けているので、真新しいことをやっているような感覚はあまりないんです。そもそもご縁作りを始めたきっかけは、ご門徒の方々がだんだん亡くなったりして、来られなくなっていく状況に危機感を覚えたからでした。
 
ご門徒さんには、お寺での思い出がある方が多いんです。小さい頃に親と行ったらお菓子をもらったとか、住職に「よく来たね」と褒めてもらったとか。そういった何気ない思い出がお寺に行く根本になっているのではないかと思うんですよね。だからこそ、今現在もお子さんたちにそうした思い出の種まきをしていきたい、と考えています。その取り組みに、私がこれまで海外で得た経験やアジアとの活動が繋がっていけば良いですよね。
 
報恩講や花まつりといった法座もしますが、他にも音楽ライブをしたりアートとコラボしたりして、縁日のようにやるんですよ。僧侶がお寺から出て外で法話をする「青空法話」も実施しています。結構好評で、外国人も来られるんですよ。お寺の活動と地域が全部つながっていていますね。
 
 

さいごに

 
「困ったときの住職さん」。地域の中でそう呼ばれている安武さんですが、そのような関係性を築くには、安武さんの言葉通り傾聴と対話の姿勢を継続していくことが大切なのでしょう。
また、インタビュー時の安武さんは終始笑顔で、こういった表情も安武さんが地域に愛される僧侶であるポイントなのかもしれません。
安武さん、ありがとうございました。
 
 

プロフィール

 

安武さんプロフィール写真

 

安武義修さん
西林寺住職/吉塚御堂・代表世話人
1976年生まれ、福岡市出身。龍谷大学文学部卒。西林寺住職、浄土真宗本願寺派特別法務員。2003年よりカンボジア支援活動を行う。08年より西林寺で立ち上げたカンボジア・チャリティーイベント『CANDLE NIGHT LIVE』は秋の恒例行事となっている。(引用:https://www.data-max.co.jp/article/42157

 

   

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掲載日: 2022.06.07

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