100万回再生TikTokerがSNSで大切にされていることとは|上本周作さん(しゅうさん)インタビュー<後編>

 

SNSでの活動で大切なこと

 

(画像提供:上本さん)

 
――ご活動の中で、大切にされていることはありますか?
 
上本:TikTokに限らず、SNSの活動の中で大切にしていることは、5つあります。

(1)活動を義務にしない
(2)言葉遣いに気をつける
(3)活動の目的を忘れない
(4)フォロワーや応援してくださる人を大事にする
(5)「伝える」のではなく「伝わる」を目指す

 
(1)については、やっぱり義務感では楽しめないと思うんですよね。本業である寺務・法務を大切にしつつ、楽しんで活動することを心がけています。
(2)については、特に、投稿動画であれば台本制作の段階で言葉選びに注意を払うことができますが、ライブ配信はそれができないので気をつけています。すこし言い間違いをしただけでも、大炎上になりかねない世界ですので……。
(3)は、「何のためにSNSというフィールドで活動しているのか?」という問いと「仏縁を広げる」という目的意識を常に持つということです。SNSを始めた当初はそうした目的意識はなく、結果的に発信の内容もブレブレでした。目的を明確にすることで、発信する内容に一貫性を持たせられているのではないかと思います。
(4)については、応援している仲間やフォロワーの存在が何よりありがたいと感じています。「いいね!」が1つ増えるだけでも励みになりますよね。
(5)については、そもそも伝道は「伝える」のではなく「伝わる」ものであるということです。結局、どんなに良い内容でも、それが相手に伝わらないといけませんよね。まずは観ていただくために、表現手法は日々研究しています。また、仏教用語は極力使わず、仏教の教えが伝わることを大事にしています。
 
――SNSで人気になる秘訣は何だと思われますか?
 
上本:多くのSNSにはフォロー/フォロワーの概念があります。フォロワーになっていただくと、その方へいち早く私の情報を発信することができます。よって、人気になるにはフォロワーを増やしていくことが必須といえるでしょう。そのためには、自分が何者なのかを知っていただく必要がありますし、この人をフォローするとどういうメリットがあるのかを考えると良いのではないでしょうか。「この人からは有益な情報を得られる」と思ってもらえると、どんどんフォロワーが増えます。
 
また、多くのフォロワーを抱えている方と対談する、といったコラボ企画を展開するのも有効ですね。コラボを実施することで、自分だけでは達成できないことに挑戦できるかもしれませんし、そこに新たな学びや気づきもあります。
 
――最後に、SNSでのご活動における今後のご展望をお願いします。
 
上本:「このお坊さん、フォローしておくと、なんだかハッとさせられたり、ホッとするんだよね」と評価していただける人を更に増やしたいと思っています。
その評価がオンラインで増えると、必然的に地元でも噂になり、ひいては玄誓寺の認知、浄土真宗の認知が広がるのではないでしょうか。そして、ご仏縁が広がるのが目標ですね。
これからも、上記の目的を見失うことなく、試行錯誤しながら、そして楽しみながら活動を続けられればと思っています。
 
――ありがとうございました。
 

編集後記

 
今回は、上本さんに前編ではClubhouse、中編と後編ではTikTokというSNSでのご活動についてお伺いしました。特に、上本さんがSNSでの活動において大切にされている「活動を義務にしない」、「活動の目的を考える」といったことは、もしかすると他の活動にも大いに当てはまることなのかもしれません。インタビューを通して、改めて大切なことに気づかせていただきました。
上本さん、ありがとうございました。
 

   

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掲載日: 2022.06.29

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