環境に配慮した店舗づくりとエネルギー選択|パタゴニア京都インタビュー<後編>

 

■エネルギーの選択は社会への意思表示

 
――再生可能エネルギーに切り替えることで経済的にはどのような変化がありましたか?
 
篠:経済的な点は、結局電力会社のプラン次第です。再生可能エネルギーかどうかよりも、その電力会社の定めるプランがこちらの電力使用状況にあっているかどうかの方が大きいですね。電力会社に見積もりを取ってもらうことが、そうした判断のための材料になると思います。
 
また、確かに自分たちが支払う電気代が安くなるのは望ましいことですが、電力を作る過程において必ず何らかの社会的、環境的影響があります。
そういったことを考えたときに、単に自分たちが支払う電気料金の価格より、社会へ及ぼす影響を意識することの方が重要だと考えています。
 
――エネルギー選択は社会へ影響を及ぼせる一つの意思表示の手段であり、それは経済的な合理性より重要だと考えておられるということでしょうか?
 
篠:そうですね。再生可能エネルギーも、需要が広がるほど安くなっていくはずですが、そこには国のエネルギー政策なども大きく影響してきます。場合によっては政府へ働きかけるといったようなことも含めて、どのように再生可能エネルギーを現実的に導入し、自然環境を保護していくかを考える方が、単に経済的に高い安いといった目の前の問題を考えるより意味があるのではないでしょうか。海外には、石炭由来のエネルギーより再生可能エネルギーの方が安い国はいくらでもありますしね。
 
 

パタゴニアが考える未来とは

   

Author

 

他力本願ネット

人生100年時代の仏教ウェブメディア

「他力本願ネット」は浄土真宗本願寺派(西本願寺)が運営するウェブメティアです。 私たちの生活の悩みや関心と仏教の知恵の接点となり、豊かな生き方のヒントが見つかる場所を目指しています。

≫もっと詳しく

≫トップページへ

≫公式Facebook

掲載日: 2021.09.14

アーカイブ