他力本願.netではあらゆる角度から「老い」や「終活」について考えてきました。あるときは共に学び、あるときは現場に赴き、またあるときは共に考え……。これまでの活動で、さまざまな知恵がこのwebサイトに蓄積されています。
「僧侶が選ぶ、役に立つ!終活術」第2回は、暮らしのお手伝いや死後事務委任といった老いの場面で役立つ情報の紹介、そして現代社会における「老い」のあり方を一緒に考えられる記事をピックアップしました。(第1回特集はこちらをご覧ください)
「超高齢社会」、「人生100年時代」といわれる中で、「終活」への関心が高まっています。この「終活」という言葉は週刊朝日で生まれた言葉であり、一般的には「人生の終わりのための活動」と認識されています。ともすれば、死ねば全てがおしまいと簡単に片付けてしまったり、つながりの中で生きているという視点が抜け落ちてしまいがちです。いついかなるきっかけで命が尽きるかわからない無常の世を生きながらも、確かな依りどころをもって精一杯生き抜くことが本当の「終活」といえるのではないでしょうか。本特集は「終活」の役立つ情報をご紹介しつつ、これからの人生をあらためて考える機会を提供できればと考え企画しました。
終活にまつわる記事5選
・① 街の新聞屋さんが!?高齢者が抱える「困りごと」をお手伝い
・②「超高齢社会」どう対応?合葬墓から始まった画期的なシステム
・③ 老いとお金。経済発展がもたらしたものと無くしたもの。お互いさまから創る社会
・④ 老いを他人事として思っていませんか?
・⑤「免許を返納して自由がなくなった」
・① 街の新聞屋さんが!?高齢者が抱える「困りごと」をお手伝い
・②「超高齢社会」どう対応?合葬墓から始まった画期的なシステム
・③ 老いとお金。経済発展がもたらしたものと無くしたもの。お互いさまから創る社会
・④ 老いを他人事として思っていませんか?
・⑤「免許を返納して自由がなくなった」
①街の新聞屋さんが!?高齢者が抱える「困りごと」をお手伝い
<MIKAWAYA21>青木さん
「終活」という言葉を聞くようになって、ずいぶん経ちます。
字面から、人生を終えていくための活動、と認識している人も少なくないでしょう。またシニアが主な対象であることが多いため、若い人には関係のない話とも考えられていると思います。
しかし、この終活を「終えるための活動」ではなく、「これから生きていくための活動」と定義して、新たな生きがいや繋がりを作り出そうと活動する会社があります。
少子高齢化が深刻化する日本で、「子供からシニアまで安心して暮らせる社会」の実現を目指し、人々の暮らしのすぐそばで手助けができるビジネスを展開する、<MIKAWAYA21>さんを取材しました。
②「超高齢社会」どう対応?合葬墓から始まった画期的なシステム
NPO法人 りすシステム相談役 松島如戒さん
65歳以上の人口が全人口の27%を超え、「超高齢社会」と呼ばれるようになった現代日本。また、核家族化の進行などによって人と人の繋がりが希薄となり、「無縁社会」とも呼ばれるようになりました。その中で、自身の命の終え方について考える、いわゆる「終活」がブームとなっています。このブームが沸き起こる前から日本人の死生観を先取りし、画期的なシステムを構築された方がいらっしゃいます。
NPO法人 りすシステム相談役の松島如戒(まつしま にょかい)さんは、血縁を超えて入ることのできる合葬墓や、療養看護や最期の看取り、葬儀といった老後や死後の手続きを請け負う、生前契約のシステムを構築されました。「生前契約のパイオニア」とも評されるりすシステムさん。その立ち上げの経緯と内容について松島さんに伺いました。
③老いとお金。経済発展がもたらしたものと無くしたもの。お互いさまから創る社会
常識のカベの様子
「自己と他者の在り方にしずかな革命を」ーーめまぐるしく変化を続ける現代社会において、それまで我々が当たり前としてきた「常識」も変化しつつあります。そうした「常識」を改めて問い直し、今後の人生の糧とする事を目的に始まった「常識のカベ」。
2019年7月1日に開催された、第2回常識のカベは「老後2000万円問題から老いの現実を見つめ直す」というテーマで、最近話題になった金融庁発表の老後2000万円問題から、「老い」と「お金」に関する議論を進めていきました。
老後30年を生きるには年金だけでは足らず、2000万円を用意しておかなければならない。こう書かれた金融庁の報告書に世間は震撼しました。なぜ、2000万円が必要なのか?他に方法はないのでしょうか?当日の様子をレポートしました。
④老いを他人事として思っていませんか?自分自身で「あなた」を置きざりにしている
龍谷大学大学院 実践真宗学研究科 森田敬史先生
2019年11月27日に行われた「常識のカベ」は、特別ゲストとして龍谷大学大学院 実践真宗学研究科教授の森田敬史先生にお越しいただき、「終末期医療から『老い』を考える」をテーマに、お話をしていただきました。
みなさんは歳を重ねていくこと、自分が生きていくことをどう考えておられますか?
「老い」は、何も年配の方だけの話ではありません。生まれた瞬間から、私たち人間は「老」が進行し、「死」に向かっているのではないでしょうか?森田先生は「老いること=歳を重ねること=自分の生きていくこと」をどう考えていますか?と投げかけられました。
私のいのちはいつまであるのでしょうか?
いつまでのいのちなのでしょうか?
年を重ねることが、自分が生きていくこと?
一体、それはどういう意味なのでしょうか?
当日の様子をレポートしました。
⑤「免許を返納して自由がなくなった」
「僧侶の部屋」では、様々な経歴を持つ僧侶たちが、世の中のよくある悩みを勝手にテーマにして座談会形式で自由に話し合います。
自動車は便利なものです。私たちの代わりに重い荷物を運び、様々なところへと連れて行ってくれます。ですがそのためには免許が必要不可欠。今回は「自動車免許の返納」に関する問題です。
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